東京の山の手線の内側に住んでいる者が、他県に買い物に行く時代になった。
買うのは農作物ではない。
今までは、買い物といえば銀座、あるいは池袋・新宿・渋谷、あるいは六本木・赤坂だった。
おっと忘れてならない秋葉原。
ところが最近、郊外型の店舗が充実してきて、そこに行かないと買えないものが出てきた。
ニトリ、イケヤ、そして今回のワークマン・プラス。
最寄りの店が、埼玉県は川口の、駅からバスの、ララガーデン。
東京に生まれ育ったものの、川向こうの川口に行くのは生まれて初めて。
もちろん用がなかったから(鋳物に用がなかった)。
京浜東北線に乗って、赤羽(北区の繁華街)から荒川の鉄橋を渡る。
背後の東京は住宅街だが、行く手の川向こうの川口は、背の高いビルが林立している。
この風景、南の多摩川を渡って神奈川の川崎(小杉)に向う時と同じ。
昔は東京から出た途端に、風景が田舎びたが、今はそれが逆転している。
まぁ、高いビルを建てたがるのは、成熟都市でない証し、と揶揄したい気持ちもある(…スカイツリーは?)、
降り立った川口駅の風景は、都会の繁華街そのもの。
西口からバスに乗ってララガーデンに降りる。
なぜこういう大規模なショッピングモールができたかというと、人口増加地ということもあるが、
住宅地のかたわらに、そういう広い土地があったからで、そこは工場だったはず。
生産の拠点が去って、消費の拠点になったのだ。
そこで売られているものは、メイド・イン・ジャパンではなく、価格の安いアジア製。
ララガーデンには、目的のワークマンの他に、ニトリ、ユニクロ、ダイソーなどが入っている。
私がこうして足を伸ばしてここまで来たのも、ワークマンの安い製品を買うため。
メッシュの夏用の靴と、夏用のアウトドア用パンツを買った。
ついでにフードコードのリンガーハットで、冷やしチャンポンを食べる。
川口駅に戻り、反対側の東口に行ってみた。
すると、なんと駅前に”そごう”がある!
デパート〔百貨店)があるなんて、ヨーカドーしかない赤羽より格が上ではないか。
お見逸れしました。
もっとも、都民ならそごうに行きたければ、有楽町に行ったので、川の向こうにもあることはついぞ知らなかったが、
有楽町になくなったので、ここが一番近いそごうになる。
かように形勢逆転を身にしみながら、逆転された側の地に帰った。
すると、給付金の10万円が入金されていたということで、その札束を渡された。
電車に乗ってまで安い買い物をしにいく身には、過分ないただき物。
ありがたく頂戴し、消費にまわすことにする。