空気中の二酸化炭素(CO2)濃度は、おおむね500PPM以下が正常値(外気と同じ)で、1000PPMを超えると換気が必要とされ、2000PPMを超えると集中力の低下や眠気が発生し、さらに濃くなると、頭痛・めまいなどの症状が出て、ついに(10000PPM以上)は死に至るという。
そもそも人間本体が、酸素(O2)を消費して(体内で炭素をくっつけて)CO2を排出するのだから、人間(自分)がいる場所は必然的にCO2が濃くなる。
居住空間では、エアコンを使うシーズンは窓を閉じるのでCO2濃度が高くなる。
自覚症状が出る前にCO2濃度を知りたくて、測定器を買い、実測値を元に試行錯誤した結果、
窓を小さく開けるだけ(風を感じない程度)で、室内が500PPMに保てることがわかった。
次は自動車の車内だ。
長時間の運転中に車内のCO2が濃くなると、気づかぬうちに集中力が低下し、思わぬ運転ミスが発生するかもしれない(その結果自他に致命傷を与えるかも)。
9日の温泉宿からの帰路(距離60km)、測定器を車内の助手席に置いて運転中のCO2濃度を測定した。
ちなみに車はFIAT500Sの小型車で乗車人数は1人。
まずは車内が冷えているので、空調を「循環モード」にして暖房を入れ、窓を閉めた状態で運転すると、30分しないうちに1040PPMに達した。
この状態のまま運転を続けると、CO2排出者がいる空間なので濃度は上がる一方だろう(乗車人数に比例して排出量も倍増する)。
要換気水準に達したため、暖房はそのままで空調を「換気モード」に切り替えると、700PPMまで下がった。
だが正常値にまで下がらない。
そこで、さらに運転席の窓を1cmほど開けた。
1cm程度だと外から風は入ってこない(寒くない)が、主観的にも空気が新鮮になった感じがする。
実際、測定器も500PPM前半にまで下がり、それを維持する。
細かいことだが、赤信号で停止するとその間は濃度が上がる(外気が入ってこないため)。
長い下り坂だと、さらに濃度が下がる(外気の空気圧が上がるため)。
どこかに立ち寄って、車から出入りする(ドアを開閉する)だけでも濃度が下がる(適度な休憩を入れることは意味がある)。
一番はっきりしたのは、エアコン空気の「換気モード」にするか窓を少し開けるかのどちらか1つより、両方やった方がきちんと濃度が下がり、しかも運転中も上がらないこと。
それは当然で、2ヶ所開けることで車内に車外からの空気の出入り口(=流路)が形成されるためだ。
2ヶ所開けることに意味がある。