昨日、東京から新幹線で帰名中、相模平野を疾走中の車窓から、丹沢方面に虹がかっているのを見た。
南の相模湾側が晴れて、北のの丹沢側が雲に覆われていて、南からの太陽光が雲のスクリーンで分光したわけだ。手元のiPadminiで撮影した(上写真、クリックすると拡大するかも)。
虹って幾色だろう。
「七色の虹」というが、皆は本当に7色見えるのか。
確かに、理屈上は、太陽光がプリズムなどで分光すると、スペクトル上の7つの純色(赤、橙、黄、緑、青、菫、紫) に分れる。
ただ、この7色の分布は、赤~黄の間が密で、緑周辺が疎になっていて色相間隔が均等でない。
アフリカでは「3色」といわれる。
実際、私がこの虹を見ても、外から赤・黄・青の三色に見え、緑や紫は見えない。
だから私が虹の絵を描くとしたら、上の3色を使う
(幼稚園の時、太陽を白と黄色で描いたが、先生に「太陽の色は赤でしょ」といわれたものの、その色彩感覚にまったく納得できず、従わなかった。私は今でも日中の太陽が”赤く”は見えない)。
ただ、3色なら光の3原色の「赤・緑・青」であるべきなのに、なぜ緑の代わりに黄なのか。
色料の3原色CMY(シアン、マゼンタ、イエロー)が光学現象で見えるのもヘンだ。
人間の色覚細胞では、赤−緑、黄−青の反応系になっているから、この心理4原色が見えてもおかしくない。
赤と黄は誘目性が強いから目に留まりやすいとして、残りがなぜ緑でなく青なのか。
真ん中の黄はやや白みがかって明度が高い。すなわち両端の赤・青と明度差が強い。
そうなると明度差の対比効果によって、明度境界が強調されてしまい、色相的にも明度的にも中間色である橙や緑が見えにくくなってしまったのかもしれない。
虹自体が神秘的だが、それが構成する色も不思議だ。
ついでに、虹を見つけたら、その虹の外周にうすい副虹があるはずなので、探してみよう。
すなわち、虹はいつも2重になっているのだ。
副虹は、色の並びが逆になっている(赤が内側)。
今回は、左端の付け根付近にしか副虹は見えなかった(写真には写っていない)。