宝塚仁川/山田歯科エクセレンスクリニック 歯科医師・山田忠生
「密造酒の組織でも知っていればなあ。」 あわれ、ペックは口を言いだした。 「かなりまいったようだ。少々のメタノールでは、今の渡しにはこたえないだろう。名前に e が入っていたことは誓ってもいい。特に気をつけたはずだが。」
ホテルの電話ボックスにもどり、市内のすべての B.Cohn に電話をかけ始めた。全部で8人で、その内の6には不在、1人は酒に酔っており、もう1人は耳が遠いのかわけのわからないことを怒鳴っていた。
「平和というのも戦争に劣らず野蛮なこともあるものだ。」と、ペック氏はため息をついた。20ドル紙幣を
10セント、5セント、それに25セントの硬貨に変え、熱くて悪臭のする電話ボックスにもどり、サンフランシスコ湾を取り巻くすべての町の B.Cohn に徹底して電話をかけ始めた。
今度はうまくいった。6人目の電話でサンラファエルに住む B.Cohn 氏のコックからミルバレーのサイモンズ宅に夕食のため出かけているということがわかった。
ミルバレーには3人のサイモンズ氏がいた。該当する人に当たるまで、ペックは電話をかけた。なんと、 B.Cohn がそこにいたのだ。「そちらはどなたですか。ペックさんですか。ああ、レイクさんですか。」 しばらく沈黙のあと、 Cohn さんはレイクさんなどという人は知らないが、どういう用件か尋ねているとのこと。そして、食事中であるので特別なことでもなければ邪魔されたくないということだった。