歯科医師・山田忠生
2年後の2017年に「開湯130年」を迎える宝塚温泉も、その旅館街の面影を辿ることさえむずかしいのが現状であります。今ここに宝塚ホテル「本館」を失うようなことになれば、宝塚市の中心市街地にあって宝塚らしい建造物として存在するのは、後日に宝塚音楽学校校舎として使用された、1935年建設の(現)宝塚文化創造館のみということになるのでしょう。しかし、この文化創造館は建造物としての歴史的価値はあまり認められないそうであります。
昨今、建造物とその建造物を所有する企業の社会的責任(CSR)が注目されてきております。建築学会の2003年の提言では、”本来、建築物は社会的共通資本として認識されるべきものであるが、短命で半ば常態化していた我が国では、建築物も消費財と同様にとらえられ、社会的な価値をもつ社会的共通資本であるとの認識が希薄であった。地球環境という新たな視点の中で、建物の耐用年数がクローズアップされ、建築物はより社会性を備え長命化されるべきと考えられる時代になった。…また地球環境配慮からだけでなく、まちにおける外部空間の質の形成という問題に深く関わっている、その意味では建築物の所在する場として、まち、地域との関係が極めて重要である。”と述べられています。
2年後の2017年に「開湯130年」を迎える宝塚温泉も、その旅館街の面影を辿ることさえむずかしいのが現状であります。今ここに宝塚ホテル「本館」を失うようなことになれば、宝塚市の中心市街地にあって宝塚らしい建造物として存在するのは、後日に宝塚音楽学校校舎として使用された、1935年建設の(現)宝塚文化創造館のみということになるのでしょう。しかし、この文化創造館は建造物としての歴史的価値はあまり認められないそうであります。
昨今、建造物とその建造物を所有する企業の社会的責任(CSR)が注目されてきております。建築学会の2003年の提言では、”本来、建築物は社会的共通資本として認識されるべきものであるが、短命で半ば常態化していた我が国では、建築物も消費財と同様にとらえられ、社会的な価値をもつ社会的共通資本であるとの認識が希薄であった。地球環境という新たな視点の中で、建物の耐用年数がクローズアップされ、建築物はより社会性を備え長命化されるべきと考えられる時代になった。…また地球環境配慮からだけでなく、まちにおける外部空間の質の形成という問題に深く関わっている、その意味では建築物の所在する場として、まち、地域との関係が極めて重要である。”と述べられています。