歯科医師・山田忠生
グランドオープンとは何か。何が本格的かよくわからないが、本格的に開館したということだろう。つまり、2009年4月に宝塚市は、計画していた「宝塚文化創造館」の指定管理者が決められないままに、暫定処置として、苦し紛れの(失礼)2年間、宝塚市直営で開館していた。そして、晴れて(?)この度、宝塚市文化振興財団を指定管理者として、2度目の開館をしたのだ。私も何故か招待を受け、末席を汚した。
かつては建物すべてを覆っていた、そして2年前から新たに成長を始めたツタだけは、かなり成長していた。しかし、2年前にお化粧直しをして開館していただけに、何か中古物件を無理やり新しく見せようとしているような印象をもった。少し意地悪な見方だろうが、今日までの途中経過も少し知っているだけに、単純にお祝いする気持ちには今でもなれない。正直、このままでは、これからずうっと宝塚市のお荷物になるような気がしてならない。
3年後になるのだろうか、宝塚市文化振財団との指定管理契約が切れたときに、新たな指定管理者のもとで運営管理されることを願っている。
グランドオープンの式典では、知事や市長など来賓の方々の心のこもった祝辞も、なにせ本来なら緊張感をもって診療をしている朝の時間帯なので、椅子に座ったままの1時間は、返って退屈で睡魔との闘いだった。女声合唱団コ―ロ・アロードラの美しい歌声は心を和ませてくれた、素敵なコーラスだった。