宝塚仁川/山田歯科エクセレンスクリニック 歯科医師・山田忠生
歯科医師が実際に患者の”生活歴”の中で必要としているものは何か。まさにこれを引き出すためにこそ、病歴をとる方式が計画されなければならない。
1・印刷された様式のものはさけること。特に特定の質問で一連の回答を要求するようなもの。患者は詰問には怒りを覚えるのである(実際、歯科医師は保険の審査をしているのではないだろうか)、そしてそれを受けざるを得ないときには、要求された質問にのみ答えようとしがちであり、それ以上の情報は故意に見合わせようとするであろう。それは憤慨に加えて、(冷淡な)歯科医師は意にそわないことには関心を示さないと考えるからである。
さらには、既製の印刷物を使って回答を求めるような歯科医師は、患者にとっては思いやりのある友人や聴き手であるよりは、見下して話をするような”傲慢な専門家”にとどまっているのである。
病歴の記録は白紙を使い、そこにきちんと記載しておくべきである。重要な発言には、「お話をしていただいて感謝します。そのことを記録しておきましょう。」と応答する。