栄新江『学術訓練与学術規範 中国古代史研究入門』(北京大学出版社、2011年4月)
隋唐史・敦煌学などの研究で知られる栄新江氏による中国史学研究入門。まずは本書の構成を挙げておきます。
第一講 伝統古籍的翻閲/第二講 石刻史料的収集/第三講 簡牘帛書的検索/第四講 敦煌吐魯番文書的瀏覧/第五講 版本与校勘的常識/第六講 考古新発現的追踪/第七講 図像材料的積累/第八講 今人論著的査閲/第九講 刊物的定期翻検/第十講 論文的写作(上)/第十一講 論文的写作(下)/第十二講 書評与札記/第十三講 写作規範/第十四講 注釈体例与参考文献/第十五講 専業中英文的翻訳
……とまあ、このようになっておりますが、第一講から第九講までは基本的に関連する工具書・参考図書などを羅列しているだけなので、参考価値はありますが、読んでいて面白い部分ではありません。適当に読み飛ばして下さい(^^;) (しかし著者の専門柄か、欧文書・日文書も積極的に紹介されているのは特徴的と言えるかもしれません。)
本書の真価は第十講以下の論文の書き方や規範などを解説している部分です。中文書で歴史学の研究入門の類は数あれど、こういう基本的な所から解説してくれている本はほとんど無いので、中文で論文などの文章を書く際に参考になるかと思います。
そして「老大家の紀念文集に墓誌の研究を寄稿するなんて縁起の悪いことをしちゃいかん!」とか、「欧米の学者は『吐蕃与唐朝之間』と言うつもりで『Between Tibet and China』なんて書いてたりするが、間違ってもこれを『西蔵和中国之間』なんて訳すなよ!絶対だぞ!」とか、ネタ的に色々楽しいのも第十講以下です。本書は大学院の講義をまとめたものということなんで、こういう余談の類も紛れ込んでいるんですね。ちなみに老大家の紀念文集の話はこの後に「追悼文集ならそういうテーマでもオッケーだよ!」なんて書いてたりするので、どこまで本気で言ってるのかという気もするのですが(^^;)
隋唐史・敦煌学などの研究で知られる栄新江氏による中国史学研究入門。まずは本書の構成を挙げておきます。
第一講 伝統古籍的翻閲/第二講 石刻史料的収集/第三講 簡牘帛書的検索/第四講 敦煌吐魯番文書的瀏覧/第五講 版本与校勘的常識/第六講 考古新発現的追踪/第七講 図像材料的積累/第八講 今人論著的査閲/第九講 刊物的定期翻検/第十講 論文的写作(上)/第十一講 論文的写作(下)/第十二講 書評与札記/第十三講 写作規範/第十四講 注釈体例与参考文献/第十五講 専業中英文的翻訳
……とまあ、このようになっておりますが、第一講から第九講までは基本的に関連する工具書・参考図書などを羅列しているだけなので、参考価値はありますが、読んでいて面白い部分ではありません。適当に読み飛ばして下さい(^^;) (しかし著者の専門柄か、欧文書・日文書も積極的に紹介されているのは特徴的と言えるかもしれません。)
本書の真価は第十講以下の論文の書き方や規範などを解説している部分です。中文書で歴史学の研究入門の類は数あれど、こういう基本的な所から解説してくれている本はほとんど無いので、中文で論文などの文章を書く際に参考になるかと思います。
そして「老大家の紀念文集に墓誌の研究を寄稿するなんて縁起の悪いことをしちゃいかん!」とか、「欧米の学者は『吐蕃与唐朝之間』と言うつもりで『Between Tibet and China』なんて書いてたりするが、間違ってもこれを『西蔵和中国之間』なんて訳すなよ!絶対だぞ!」とか、ネタ的に色々楽しいのも第十講以下です。本書は大学院の講義をまとめたものということなんで、こういう余談の類も紛れ込んでいるんですね。ちなみに老大家の紀念文集の話はこの後に「追悼文集ならそういうテーマでもオッケーだよ!」なんて書いてたりするので、どこまで本気で言ってるのかという気もするのですが(^^;)
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