博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『延禧攻略』その11

2019年10月14日 | 中国歴史ドラマ
『延禧攻略』第51~55話まで見ました。

皇后の嘆願によりその父那爾布の死罪は免れたはずが、牢内で自殺と見せかけて皇太后の手の者が暗殺。どうやら皇太后の一族が事件に絡んでいたらしく、ここで皇后に皇太后に対する遺恨が生じます。

さて、瓔珞は円明園から「哥」と慕う袁春望を迎え入れ、自分の総管とします。そして関係が改善した愉妃から、彼女の所生の五阿哥を託されたかと思いきや、その五阿哥が延禧宮を探訪した直後に急病で倒れてしまいます。彼に食べさせた茶菓子の中に、彼が服用していた咳の薬と反応して毒となる成分を仕込んでいたのだろうと疑われる瓔珞。しかし彼女は逆に愉妃が五阿哥に適量以上の咳の薬を盛っていたことを暴き出します。愉妃は「誰が好きこのんで我が子を危険な目に遭わせるものか」と、これが純貴妃の強要によるものであることを暴露。

更に関係者への訊問から、かつて亡き先皇后が生んだ七阿哥が焼死した事件を指揮していたのも純貴妃であることが明らかとなり、純貴妃は一番下っ端の答応に落とされたうえに冷宮送りに。瓔珞の復讐はこれで終わったかと思いきや、何か不審感を拭えず、そのもやもやの正体が何かもわからないうちに、純貴妃改め蘇答応は現皇后の手によって不審死を遂げてしまいます…… 

直接五阿哥に手を掛けた愉妃も罪を免れないはずでしたが、五阿哥自身や皇太后の嘆願もあり、処罰が緩められて紫禁城を出て出家することになります。愉妃は紫禁城を出立する直前に、改めて瓔珞に五阿哥を託し、今まで純貴妃の手下として瓔珞と対立してきたのは、そう見せかけて純貴妃を倒す機会を狙うという彼女なりの戦略だったと告白します。


この↑五阿哥永琪といえば、『還珠格格』ではヒロインの恋人となり、ヒロインの庇護者として令妃も登場しますが、本作は『還珠格格』の登場人物の前史を描いていると思うと、なかなか感慨深くあります。

皇后は権威獲得のため、皇太后の反対を押し切って皇后就任以来初の親蚕礼を執り行うことになります。親蚕礼には皇室宗親のほか、一等公爵など重臣の夫人の参列も求められるため、傅恒の不興を買って仏堂に幽閉されていた爾晴は、自由を得る好機が到来したと張り切って紫禁城に乗り込みます。

その頃、瓔珞は長春宮の侍女時代の同僚琥珀から、爾晴が乾隆帝に迫ってその子を産んだこと、そしてそれを先皇后に告白したことがその自害を後押しする最後の一撃となったということを知らされます。で、のこのこ紫禁城にやって来た長春宮に爾晴を拉致し、自害を迫ります。長春宮には乾隆帝と現皇后もやってきますが、爾晴の遺体を目にした乾隆帝は、爾晴は謀殺ではなく自ら命を絶った、瓔珞は病気であるということでその場を収めてしまいます。

その後、更に瓔珞は避妊薬を常用していたことが明るみに出て乾隆帝からどういうことなのかと問い詰められ、入内は先皇后の復讐のためで、乾隆帝から寵愛を得たのはそのための手段にすぎなかったと告白します。乾隆帝からは今後一切寵愛しないと、事実上延禧宮を冷宮とすることを宣告されてしまいます。

瓔珞は自分が純貴妃を追い詰めたのも、琥珀から爾晴のことを知らされたのも、避妊薬のことが明るみに出たのも、すべて現皇后が裏で糸を引いていたことを察知します。そして避妊薬を服用していたことを現皇后に密告したのは袁春望であり、彼が実は現皇后のスパイとなっていたこと、更には当年の七阿哥と先皇后の死の真の黒幕が現皇后であったことも……
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