博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『第四片甲骨』その1

2012年01月21日 | 中国近現代ドラマ
時は殷代。殷王盤庚は夢のお告げにより現在の安陽の地に都を遷し、そこで亀甲に刻まれた「天書」を入手。そしてその「天書」から得られた知識によって殷王朝は一夜にして高度な文明を獲得したのでありました。盤庚はその亀甲を四つに分けてそれぞれ銅の方鼎に保存し、何処へかと隠します。

それから長い年月が過ぎ去り、1937年、日中戦争前夜の中国。安陽殷墟では中央研究院の董済堂教授(実際に当時殷墟の発掘にあたった董彦堂すなわち董作賓と李済の名前から取った架空の人物)らのグループがYM甲24坑の発掘に尽力しておりました。日本軍がその安陽に隠された「天書」を奪取すべく「骷髏計画」を始動したとの情報を入手した中国当局は、それを阻止するために主役の古風を安陽へと派遣。古風は上海の骨董屋と身分を偽って三小姐(彼女が本作のヒロインですが、本名は不明。)が経営する魚頭客桟に投宿。

しかしその古風がなぜか「天書」と密接な関係があるらしい「血沁玉龍」を持っていたことで、それぞれ「天書」を狙う三小姐、白家拳館の主で安陽の有力者白雲(三小姐とは父親の代に色々因縁があったらしい)、安陽警察局長の劉培生に付け狙われることに……。

ということで、安陽殷墟を舞台にした抗日伝奇『第四片甲骨』を見始めました。今回は第1~6話まで鑑賞。話の舞台になっているというだけではなく、実際に安陽で撮影された作品とのことです。





こういう発掘現場とか、文物管理所なんかも安陽で撮影されたのでしょうか?

で、そんな中、謎の組織から派遣された二人組が夜な夜な董済堂の同僚呉子良教授を射殺し、YM甲24坑に忍び込んで隠されていた青銅の方鼎を盗み出すという事件が発生。この銅鼎こそが盤庚が隠した鼎の一つなのでありました。劉培生は古風を呉子良殺害容疑で投獄し、しかもめざとく古風が「血沁玉龍」を持っているのを見つけると、それを没収。獄中で古風は謎の囚人と対面しますが、彼は実は三小姐の死んだはずの父親胡鉄成であるようですが……?

その後、三小姐が保証人となって釈放された古風ですが、YM甲24坑から銅鼎を盗み出した二人組がたまたま魚頭客桟に投宿しているのを知ると、二人の動きを監視。

その頃、董済堂は劉培生と調査・発掘にたずさわる学生の何晴・馬文遠に事の発端を聞かせておりました。すなわち十年前、女学生何晴の父親何光漢と同僚の劉誠一が偶然安陽の廟で「血沁玉龍」と盤庚の隠した銅鼎の一つ、そして「天書」のことを記した古書『亀鑑宝蔵』を発見したことが、世に殷代の「天書」が知られるきっかけとなったのでした。しかし劉誠一の正体は実は日本のスパイ森村誠一(某小説家と名前が同じ……というツッコミはしないでくださいw)であり、彼はその後何光漢を殺害し、銅鼎を強奪して逃亡していたのでした……

ということで、いい具合に話が胡散臭くなってきました(^^;) 最後は当然の如く日本軍が悪者という話になるんでしょうけど、伝奇チックな展開に期待しながら見ていきたいと思います。
コメント (5)
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