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博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『漢武大帝』その7

2009年03月22日 | 中国歴史ドラマ
『漢武大帝』第45~51話まで見ました。

大月氏国から漢へと戻ろうとする張騫一行ですが、幼い息子の「また匈奴に戻るの?」という問い掛けに対して「もう匈奴には捕まらないさ」と言った側から匈奴の騎兵に発見され、再び軟禁生活に…… 史実ではここで1年ほど抑留されていたはずですが、ドラマではすぐに逃亡に成功し、長安へと到達。武帝は十数年ぶりの再会とあって群臣を集め、宮殿で対面の儀を行うことにしますが、肝心の張騫は乞食のような格好で周囲がドン引きする始末。この辺の流れはギャグとしか思えません(^^;) せめて張騫に身なりを整える時間をあげようよとツッコミたくなりますが。

これまで匈奴と結んで機密を漏洩していた劉陵を死に追いやり、その実家の淮南国を取り潰して後顧の憂いを無くした武帝は、張騫の持ち帰った情報を活用し、対匈奴戦に邁進。その匈奴戦で軍功を重ねて大将軍となり、武帝の姉の平陽公主の婿にまでなった衛青ですが、このあたりから衛青や衛皇后が武帝に冷遇されるようになり、かわって後宮では李夫人、軍務では衛姉弟の甥霍去病が寵用されるようになります。

で、いよいよ漢軍に押されてゴビ砂漠以北にまで撤退した匈奴との決戦の日が迫りますが……

というわけで今回のツッコミ所。

○張騫らが匈奴や西域の人々と話す時に通訳を介して会話している場面があるのですが、別に相手が現地の言葉を話しているわけでもなく双方とも中国語で話しているので、かなり珍妙なシーンに見えてしまいます。ここは割り切って通訳を介さずに会話させるか、モンゴル語とかトルコ語など適当な言語に吹き替えしておけば良かったんじゃないかと。

○武帝の意を承けて諸侯王の勢力削減に邁進していた主父偃ですが、斉王が自殺したことで削減策への風当たりが強まり、主父偃が処刑されることに…… まるでトカゲの尻尾を切るように政策実行担当官の首が斬られるのは、序盤で晁錯が処刑された頃から何も変わってないですなあ(^^;)

○霍去病が「鬼武蔵」森長可なみのDQN武将に見える件について。武帝と霍去病の関係って、何となく信長と長可の関係とかぶるんですよね……