博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『漢武大帝』その6

2009年03月17日 | 中国歴史ドラマ
『漢武大帝』第38~44話まで見ました。

伝家の宝刀の密詔を差し出した竇嬰ですが、結局官府に保存されていた副本が王太后に差し押さえられ、破棄されてしまったので偽詔ということになり、竇嬰はあえなく死罪に……(正本と副本の両方が揃わないと自動的に偽詔になってしまうらしい。)しかし政敵の田蚡も今日の竇嬰は明日の自分ということに思い至り、心身を病んで物語から退場してしまいます。田蚡、お調子者がそのまま出世したような感じで、個人的にはこのドラマで一番好きなキャラクターだったのですが(^^;)

で、丞相田蚡不在の隙を突いて武帝は更に権限を強化。不仲だった阿嬌を廃后にして衛子夫を皇后の座に据えたり、対匈奴戦をバンバンと推し進めたりと、もう誰も武帝の暴走を止められません。その積極的に進めるわりになかなか成果が上がらなかった匈奴戦も衛青が主将として台頭し、彼の活躍で河朔を奪取。

一方、匈奴に抑留中の張騫ですが、以前に和親公主として軍臣単于に嫁いでいた武帝の姉南宮公主と再会してからは待遇が改善され、匈奴の娘と結婚。そしてドサクサに紛れて脱出に成功し、大宛を経てようやく大月氏へと到達。しかし大月氏の女王から漢との提携はキッパリと断られてしまいます……

今回のツッコミ所

○阿嬌の誕生パーティーに紛れ込んで武帝の暗殺を謀る郭解ですが、寸手の所で捕らえられ、斬殺。……郭解ってこんな死に方をする人物でしたっけ(^^;) このキャラ、うまく転がせば彼の活動を通じて当時の社会の様子を描くことも出来たと思うのですが、こんなぞんざいな扱いになって残念です。

○元々漢の宦官で匈奴に仕える中行説ですが、そもそも文帝の在世中に和親公主の隨身として単于のもとにやって来たということなので、この時点で既に亡くなっていたとしてもおかしくないと思うのですが、初登場以来老けメイクすらされていません。そういや景帝・武帝に仕える宦官春陀も一向に年を取らないよなあ……

○前々から思っていたのですが、匈奴の将兵が何かあるたびに「昆侖神ーーーッ!」と叫んで謎の神様「昆侖神」に祈りを捧げるシーンは何とかならないものでしょうか(^^;)

○匈奴に生け捕りにされても敵の馬に飛び移って弓矢で敵兵を蹴散らし、逃亡に成功する李広。素直にカッコいい。さすが飛将軍です(^^;) あと、狩りに出掛けて虎と出くわしたと思い込み、岩を射通したというエピソードもフォローされています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする