博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『大明王朝1566』その2

2008年07月13日 | 中国歴史ドラマ
『大明王朝1566』第8~14話まで見ました。

浙江一帯が大洪水に見舞われ、民衆が日々の職事にも事欠く中で、巡撫の鄭泌昌と何茂才は「改稲為桑」政策をゴリ押ししようとしますが、新たに杭州知府となった高翰文、同じく新任の建徳県知県王用汲、そして我らが海瑞が反対の意を示します。それに対して巡撫側は、まず高翰文に悪質なハニートラップを仕掛けて弱みを握り、彼を政策に反対出来ない立場に追い込みます。ついで淳安県の有力者斉大柱が倭寇から食糧を買い入れたのが発覚したことから、その淳安県の知県である海瑞に倭寇と通謀しているという疑いをかけ、罷免へと追い込もうとします。いやあ、官場はまっこと恐ろしかところです(^^;)

しかし海瑞はそれにもめげず、斉大柱の処刑を引き延ばしたり、更に近隣から食糧を調達して賑恤に力を注いでいきます。そうこうしているうちに御用商人の沈一石が食糧支給と引き替えに農民の田地を買いたたきにやって来るという情報が流れ、海瑞は沈一石の糧船の入港を阻もうとしますが、沈一石は勅旨を奉じて大洪水の被害者の賑恤にやって来たと主張し……

このドラマ、状況がコロコロと変化するもんで、見ている私の語学力不足も相まって細かな話の流れとか、誰が悪の首魁なのかといったことがわかりにくくなっております(^^;) 中央政界の元老は厳崇にしろ、宦官の呂芳にしろ、嘉靖帝や民衆のことをそれなりに思いやっているという設定になっているんですね。むしろ厳崇の息子の厳世蕃とか呂芳の子分で江南織造局のトップの楊金水、巡撫の鄭泌昌・何茂才といった二線級の人材が典型的な貪官になっている感じです。で、何を考えているのやらつかみ所が無いのが嘉靖帝と、御用商人の沈一石と。

また、このパートから『本草綱目』の著者として知られる名医李時珍が登場しますが、元宮廷の太医で現在は流浪の身ということで、雰囲気的には武侠物によく出て来る神医キャラみたいになっていますね。これで後はブラックジャック並みの神業を披露してくれれば完璧なのですが(^^;)

一方、都では嘉靖帝が浙江で田地買収の動きがあることを知って激怒し、海瑞は倭寇との通謀の罪を押しつけようとする何茂才の追究をはねのけることに成功しますが……

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