松岡圭祐の新シリーズ「探偵の探偵」を読んでいる。「万能鑑定士Q」シリーズとは世界観が大きく異なり、本格的なサスペンスである。えげつない暴力描写も多い。どちらかといえば「千里眼」シリーズに近いものを感じる。
ストーリー展開にやや強引な面も見られるが、それでもやはり松岡作品である。読み始めると、目が離せなくなる。かなり面白い。
ヒロインの紗崎玲奈は、壮絶な過去を持つ近寄りがたい性格で、若くして有能な探偵である。にもかかわらず、完璧ではなく、敵から凄惨な暴力を受けまくっている(玲奈も同程度以上にやり返しているのだが)。凜田莉子とはまるで違うタイプのヒロインである。
現在、この小説はフジテレビでドラマ化されており、昨日も見てみた。北川景子の主演も悪くはないのだが、どこかイメージが違う。紗崎玲奈が持っているであろう「哀しさ」の雰囲気が、あまり伝わってこないのだ。暴力描写も、小説と比べれば迫力不足だ。夜10時台とはいえ、地上波なので仕方ないけど。
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