図書館でたまたま見かけた本に、日本経済新聞社が発行した「日経大予測 2013年の日本はどうなるか」というものがあった。日経がどんな予測をしたのか興味があって少し読んでみたが、その素晴らしすぎる内容に思わず笑ってしまった(^^)。「本命」「対抗」「大穴」と3本に分けて予想を立てたにもかかわらず、いずれも大外れだったからだ。例えば円相場についての予想は、以下のとおりだ。
本命:欧米経済停滞で「超円高」が継続
対抗:対外債権通貨・円が独歩高、1ドル=60円台に突入
大穴:日本の財政悪化が止まらず、円安傾向に転じる
どれもまったく、かすりもしない(笑)。現実の2013年は、自民党政権がインフレ・ターゲット政策を打ち出したことにより、1ドル95円にまで円安になった。
そして日経平均株価に関する予測は、以下のとおり。
本命:2013年後半から「リスクオン」、ボックス圏上放れ試す
対抗:欧州不安解消などで株価は反騰、1万2000円も
大穴:欧州不安再燃でリスクオフ、再び8000円割れに
現実には、円安による期待から1万2000円を軽々と超えた。もちろん、欧州不安が解消されたわけでは全くない。これも見事なほどの外れっぷりだ。株価に影響する要因は、欧州など外部にしかないと思っていたようである。
そういえば、私が大学1年生のとき(1990年)にも、図書館で日経新聞社が発行した経済解説本を読んだことがある。その時はバブルの絶頂期だったのだが、その本には「日本経済はこれからもますます発展、拡大していくでしょう」というようなことが書いてあった。しかしその後、バブルが無残なほどに崩壊したのはご存知の通りだ。
どうやら日本経済新聞というのは、その時その時の社会の雰囲気に合わせて、未来予測をしているに過ぎないようだ。しかしそんなことは、その辺を歩いている普通のオッサンでもできることじゃないのか。こんなのが日本を代表する経済紙なのだから、笑ってばかりもいられない。
俺もこの予想と同じ事を予想していた。だから株も為替もしていない。売ってしまった。売らずにもっていれば大金を得ていた。だか、一時的に円安、株高が続くかもしれないが大きな流れは円高、株安に傾いていくといまでも思っている。ユーロ危機は解消したわけでないし解消できるわけがない。アメリカも赤字国債を大量に発行して返済できるわけがない。日本も赤字国債を返済しようとせずさらに発行している。一時的に経済がよくなるかもしれないがいつ破たんするか分からない状況。
シマコーさん> バブル当時、私は金のない学生だったので、世の中の好景気とはまったく無関係の生活してました。
総務課長さん> インフレ・ターゲット政策をしっかり実行して、国内の消費を喚起することが最重要でしょうね。そうしないと本物になりませんから。
ジローさん> 当時は会社説明会でも豪華クルーズの上でやっていた会社もあるということですから、それはそれで何か狂ってますね。
宅86さん> お仕事、お疲れ様です。日本は長期のデフレが続いていたのですから、緩やかなインフレに持っていくための政策が必要だったのに、今までやってこなかったというわけですね。民主党政権以前の自民党政権でも手を出してこなかったので、一概に民主党だけを責めることもできませんが。
銀八さん> 仰るとおり、被災者のことを忘れてはいけませんね。しかし日本全体の景気が良くなれば、ひいてはそれが被災者たちのためにもなるので、我々は躊躇なく消費・投資活動をすべきでしょう。