上の図は、主要各国の一人当たりGDPの推移を示したものである。アメリカが順調に伸びているのに比べて、日本は凋落しているのが分かる。アメリカはおろか、ドイツ、フランス、イギリスにも負けている。その国の国民がどれほど豊かか、経済の実力がどの程度か、を示すものであるため、トータルのGDPよりもよほど重要な数値だと思うが、これさえも日本が落伍している現実は残念だ。
しかし原因をよく考えてみると、上の比較はドル換算によるものである。円安ドル高が進めば、日本国内の経済(円による)がドルによって安く評価されるのは当たり前のことだ。例えば、1ドル100円だったのが120円になったからといって、日本の経済に1.2倍(20%差)に匹敵するほどの違いが生じたのかといえば、そうではないだろう。為替取引でそうなっただけであり、実態の経済を反映しているとは思えない。2013年から2014年にかけて日本経済が低く評価されているのは、円安が進んだからだ。
では、ドル換算による一人当たりGDPがそれほど当てにならないとして、どのようにして各国の経済を評価すればよいのだろうか。
そこで思い出したのが、ビッグマック指数というやつである。各国のビッグマックの価格をアメリカのビッグマックの価格と比較することにより、その国の通貨の実質的な価値を計る、というものだ。これをヒントに、以下の式を考えてみた。
GDP(現地通貨)÷人口÷ビックマックの価格(現地通貨)
つまり、その国の国民一人当たりが、自国において1年間で何個のビッグマックを買えるか、ということである。もちろんこれとて正確ではないのだが、一人当たりGDPをドルで比較するよりはマシかと思われる。
実際にこれを計算して国際比較するのは、手間がかかる上に時間も足りないのでやっていない。誰か私の代わりに算出してみていただきたい。(^^)