昨日はテレビで「NHKスペシャル 北方領土 解決の道はあるのか」を見た。ロシアが国力を回復し、逆に日本は衰退していく中で、ロシアによる北方領土の実効支配がますます強固になってきた、という内容であった。実際、近年の経済成長によってロシア政府は北方領土に相当な援助を注ぎ込むことが可能となり、島の経済も潤ってきたらしい。なおかつ、ロシアは中国との友好関係を深め、国際関係の基盤も盤石になってきているようだ。
インタビューに登場し、「プーチン大統領のおかげで生活が楽になった」とニコニコ顔で話す
そこで考えたのだが、やはり90年代前半が唯一のチャンスであったと思う。そのころは日本の相対的な国力が頂点であったし、それに対してロシアはどん底の状態であった。その時に、まずは歯舞と色丹の二島を返還、という交渉をし、それに成功したら、残りの択捉と国後は金を出してロシアから買う、と。不当に奪われた領土をわざわざ金を出して買う、というのは原則にもとるし随分おかしな話ではあるが、現実的にはこの方法しかなかったような気がする。まあどっちにしても、今となってはもう遅いけど。