Willow's Island

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少子化問題

2008年02月22日 23時33分19秒 | テレビ

 久しぶりに「太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中」という番組を見てみた。今日のマニフェストは、「第2子が生まれたら毎月10万円を支給する」というものだった。私はすぐに「どこにそんな金があるんだよ」とか思ってしまった。仮に何らかの補助をするとしても、なんで子供一人に毎月10万円もかける必要があるのか。どこから金を捻出するのか全く考えず、ただ政府が金を出せばいいという提案など、まったく話にならない。
 今の日本では、女性が生涯で産む子供の数は平均1.32人なのだそうだ。2人目を産まない主な理由は、子育てや教育に金がかかりすぎる、ということらしい。だから、国が金を支給すればいい、という上のマニフェストが出てきたのだろう。しかしこれが本当に根本的な問題なのだろうか。金がないということなら、昔の日本の方がよっぽど生活が苦しかったはずなのに、生まれる子供の数は今よりはるかに多かった。現在でも日本よりずっと貧しい国の方が、出生率もはるかに高い。太田が私の考えと同じことを言っていたが、番組では誰もこの疑問に答えずスルーされてしまったのが残念だ。
 金がないから子供が産めない、というよりも、日本が先進国化して子供一人当たりの価値が非常に高騰してしまい、結果として育てるために大変なコストがかかるようになってしまった、ということではないだろうか。近年の日本で最も生まれる子供の数が多かったのは、終戦直後であった(いわゆる団塊の世代)。この頃の日本は戦争で焼け野原となっており、日本人の死者も膨大な数で、まさに存亡の危機に瀕していた。こういった時期に子供が増えたということは、滅亡の危機に瀕すれば何とかして子孫を残そうとする、生物としての本能が働いた、と考えられないだろうか。ということであれば、誰でも普通に暮らせばどうにか衣食が足りるようになった現代の日本では、生物の本能が働かず、繁殖しようとする力も相当に弱まった、ということが考えられる。これが少子化の根本的な原因ではないだろうか。