何回手にとっても挫折したプルーストの”失われた時を求めて”、フランスのコミック版が出版されて「おおまかに理解できるので是非読んでみて」と新聞に紹介があった。時間のある入院生活、飛び付いた。何回も後戻りをして人間関係をチェックし、付箋を付けて読んだ。人間の内面をあらゆる状況下に置いて追求して行く。20世紀初頭のフランスの社交界の中で文学、音楽、美術とあらゆる知的模索を続け何時かは作家になるという思いを抱いて主人公は見識を深めていく。コミックでも充分そのエッセンスは得る事が出来たと思う。フランスの高校や大学ではプル-ストの文学を知る授業でこのコミック版が使われたそうです。