無意識日記
宇多田光 word:i_
 



さて、前回に続き歌詞についてみていくのでご注意〜。

https://twitter.com/Coriander_power/status/1452133394410737672

キプトラみたいだな、と思った箇所がもうひとつあって。『余裕のある自分が嫌になります』んとこ。キプトラでは『一人が少しイヤになるよ』で、意味は少し違うんだけどね。『君に夢中』の方は自己嫌悪で、キプトラの方はそのあとに『そういうのも大事と思うけど』というフォローが入るから、要はさみしい、心細いと感じる時があるってことだね。

『君に夢中』の方はその前段がどうやら『心の損得を考える』なので、さみしいとか心細いとか、そういう弱めな感情が“持てない”ことに対する嫌悪感よな。ある意味キプトラとは真逆。

『君に夢中』が『Stay Gold』に通じる面があるというのはまずはピアノサウンド、そしてこの、「大人になっちゃった感じ」もあるんだと思う。それだけ大人になって分別がついているのに、それでも“バカになれる”、“狂わせてくれる”のが『君』という存在なんだと。

『ここが地獄でも天国』という部分については、そりゃやっぱり『あなた』を思い出させてくれる訳で。『燃え盛る業火の谷間』が、地獄を連想させるもんね。勿論、タイアップ相手である「DESTINY 鎌倉ものがたり」の舞台のひとつに地獄があったからというのも後押ししてる。

天国と地獄なら、『忘却』にも出てくるけれど、あれは千葉ちゃんの作詞だし、かなり使い方が違うから連想するという程でもないかな。


とはいえ、こういった風に、端々に過去の作詞を思い起こさせてくれるのが今回の『君に夢中』の歌詞の特徴なのかなと、思わされてますわねぇ。はてさて、フルコーラスではどんな印象と感想になってますやら。ほんに、歌詞だけ先に読むというのも、いいもんですなぁ。

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結局週末の間にWebで『君に夢中(ショートバージョン)』が公開される事もなく。このまま一週間札幌のみのプレミア解禁ウィークなのかな〜。札幌エキジビションが終わるのが10月31日日曜日だから、そのあと、明けて11月から晴れて『君に夢中』プロモーション月間開始なんですかね。

などと思っていたら、北海道在住と思しきTwitterのFFさんで『君に夢中(ショートバージョン)』の歌詞を聴き取って(多分)店頭で書き取るなんて荒業を遂行した猛者様がいらっしゃいまして!
https://twitter.com/Coriander_power/status/1452133394410737672

あ、歌詞をまだ知りたくない人はこの日記共々読み飛ばしてね☆



いや〜新鮮な体験だわ。人の手を借りてとはいえ、宇多田ヒカルの新曲を歌詞だけ先に知るってパターン、過去23年弱の歴史の中でも初めてだったりしねーか? 文字だけ読んでメロディやサウンドを想像するこの時間……そうか、ショートバージョンは113秒もあるのか。フルコーラス何秒なんだろうねぇ。

パッと見でこれは一番の歌詞なんだろうなと。ショートバージョンなんだから冒頭からの抜粋で当然でしょと言われそうだけど、『PINK BLOOD』の例があるからねぇ。あれのテレビバージョンはフルコーラスと比較するとやたら変則的だったから。それでやや警戒してた面もあるんだけど、どうやら今回は杞憂らしい。

という風に思ったのも、この場面が具体的な描写だからだ。ヒカルの歌の歌詞には幾つかパターンがあるけれど、基本的なもののひとつに「具体的な小道具の演出から出発して抽象的な主張に結びつけていく」というのがある。『君に夢中』はサビから始まるパターンだが、そのあとのAメロの歌詞が日常のいち場面になっているのでまぁこれはそのまま冒頭の抜粋になっているのだろうなと。いや勿論、歌詞の構成パターンはそれだけじゃないので即断は禁物なのですがね。

あぁ、あと、『Keep Tryin'』も思い出したな。あれもサビから始まる曲で1番Aメロの出だしが『十時のお笑い番組 仕事の疲れ癒しても』で、なんとなく似ている。今回はお笑い番組ならぬ「十時のドラマ番組」なんだけど、そういう時間帯にオンエアされることを想定した歌詞なのかもしれないねぇここ。その肝心のオンエアではまともにここ聴き取れなかったんだが。第3話以降で使いどころがあれば是非フィーチャーしてうただきたいねぇ。

ほんと、メロディもよくわからないのに先に歌詞を読めて「ヒカルらしいなぁ」と囁ける今の状況はなかなかにニマニマできてことによろし。歌詞を書き取ってくれてお疲れ様でした&ありがとうござーました☆

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