昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

運が悪いことから全てが始まった(42)大学時代(25)

2013-11-15 04:42:22 | 小説、運が悪いことから全てが始まった
 一流企業というものは、筆記試験と面接だけでは終わらない。徹底した健康診断で受験生の身体の隅々までチェックする。
 そしてボクは身体的理由で幹部候補生から落とされた。
 つまり本社採用ではなく、東京支社採用に回された。
 ボクはそれをお情けと取り拒否した。
 

「申し訳ないんですけど、佐川さんには貿易会社の方を受けさせていただくようにお願いしていただけませんか? 大企業の地方採用でお役人のような仕事をするより、小さくてもやりがいのある貿易会社で働いてみたいので・・・」
 今までオヤジの言うままに、あるいは藤原に引きずられていたような浅はかなボクが、初めて自我をむき出しにした。
 もちろん子どものことをよく知っている親は大反対した。
「安定した企業に身を任せる方がお前のためだと思うが・・・」

 荒波渦巻く証券会社に挑戦したかと思えば、波静かな統計局を選んでみたり、いったいお前は何様なんだ!
 自問自答してみたが、結局偏屈なボクは一時の勢いで、自ら荒波に漕ぎ出す道を選択してしまった。
 
 そして、その先には当然のように曲折、波乱な人生が待ち構えていた。

 ─続く─

 久しぶりで初音ミクのニュースを聞いた。
 きわめてユニークな彼女がスターとして世に現れた時から、残念ながら未だ現物を見ていないが、ボクは強い関心を持っている。
 11月13日、彼女はパリのシャトレ座でルイヴィトンの衣裳をまとい、ボーカロイドオペラ<THE・END>を演じ満席の観衆を魅了したという。
 
 
 
 日本の強烈なソフトパワーは健在だ!

 


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