マル鉄・鉄道写真館

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チンケによる食事作り:注文取り

2013-04-01 00:30:00 | 駅・停車場・操車場
チンケによる食事作り:注文取り

その日の出番になると、先輩たちよりも早めに出勤し、身支度を整えてから注文取りの準備を始めます。
わら半紙に枠組みが書いてあり、ここにその日の出面13人分の名前を記入し、先輩たちが出勤して身支度が落ち着いたら、食事やその他の買い物の注文取りをします。

注文は昼番で250円、夜番で350円が食事の基本料金でした。
この100円の差ですが、昼はうどん・そばが多く、夜はうどん・そばは基本的になく、おかずを5~7品程度用意するのが一般的なため、そこに100円の差があるわけです。
ただし、夜をカレーライスなど単品にする場合は、300円に徴収金額を落としていました。

これ以外にも注文がある場合もあります。
人気の買い物アイテムとして、1番はリポビタンDでしたでしょうかね。
今だからもう言って良いと思いますが、当時、リポビタンDはメーカーからの圧力があったようで、130円を下回って売ってはいけないと言われていた、と薬局の若女将から聞いていました。
それでも、毎回出番ごとに買い物に行くため、国鉄職員価格として10円引きの120円で売ってくれていました。





今でこそお菓子を食する成年男子も多く居ますが、当時は今とくらべて精神的にも大人であり、お菓子類の買い物を頼む先輩はまず居なかったですね。
しかし、逆にこの注文表には「アイス」の項目が予め印刷してあります。
これは配属前の実習で助役から伝えられていましたが、「何だか知らないけどハンプの連中はアイスを食うんだよね。だから買い物頼まれるよ。」。その通りでした。

駅から詰め所までは10分以上歩きますし、構内の中心部から買出しに行くにも10分程度掛かりますから、予めアイスを買ってくるわけにも行かず、抜け出して買いに行くのも面倒。だからチンケに頼んで買って来てもらうわけです。
たま~にですが、優しい先輩から「自分の分も買ってきなよ。」なんてお金をくれたこともありました。

次回に続く。

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