マル鉄・鉄道写真館

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国鉄 直流型電気機関車:EF5836

2016-11-11 00:14:00 | 国鉄・JR電気機関車(直流)
国鉄 直流型電気機関車:EF5836


EF58シリーズ、20番台は1枚も写真が見つからないので、一気に36号機まで飛びます。


EF58の中でも随一の経歴を持つ変形機である35号機と36号機。
それまでデッキ付き旧車体で誕生していたEF58は、新たなSGを搭載した箱型車体に載せ替えられることになり、それまで誕生していたEF58と同数で戦時設計の粗悪な車体を持っていたEF13に車体を譲ることとなりました。
しかし、製造中~落成してしまったデッキ付き旧車体の32~34号機は、車体をそのまま歯車比を貨物用に変更し、EF1832~34と番号をそのまま存続、EF58としては欠番になっています。

さらに、製造途中であった35・36号機は、なんと出来上がっていた車体の運転台を切断し、箱型車体の運転台をくっつけてしまうという暴挙に出たそうです。
そのため完成した車体は、他のEF58とは異なった側面七つ窓という特異な形で誕生したわけです。



昭和54年12月 浜川崎駅付近にて EF5836牽引 荷物列車

画質が良くないのですが・・・。

これは鶴見線の旧型国電を撮りに行った時だったと思います。
浜川崎支線のクモハ11の写真を撮っている時、突然に現れた荷物列車で、窓数が多いことに瞬時に気付き、とっさに撮影したものです。
鉄道雑誌を定期的に買い始めた頃で、ちょうどEF58が注目され始めた頃でもあり、36号機が七つ窓の変形機であることは知っていました。滅多に東海道方面へ写真を撮りに行くこともなかったので、この偶然を非常に嬉しく思っていたことを覚えています。

比較的末期に近いところの写真であるため、フィルタのヨロイ戸化、米原区特有の白Hゴム、外バメ式テールライトなど、改造箇所が多くなっています。
一方、上越仕様であるツララ切りや、ちらっと見えるホイッスルカバーなど、いじられずに残っていたようで、PS14パンタもそのままのようですね。


地元では長岡二区の35号機も見ることが出来た筈なのですが、長岡二区のカマはこの近辺で昼間の運用が無いため、夜行列車の上りを狙うしかなかったようです。そのため、今のところ残念ながら見つかっていません。
そういった意味では、私的に大変貴重な写真となってしまったわけです。

35号機 → 昭和27年3月9日落成 東芝製 初期配置は高崎二区
        最終配置は長岡二区 昭和56年6月9日廃車

36号機 → 昭和27年3月29日落成 東芝製 初期配置は高崎二区
        後年の配置は米原区 EF62切替前の暫定使用で下関区に移動 その後廃車