ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

結局、買うのかよビデオカメラ!

2016-03-21 09:16:24 | 演劇

 ビデオカメラ、まるで不調だ。ピントがなかなか合わない。程度なら我慢もするが、撮影中、突如ピンぼけになる。あちこち押してもみても、なでなでしてみても、ぴっぱたいてみても、頑としてピンぼけを貫き通す。いい加減にしろよ、大切な公演撮ってんだからな。と、八つ当たりしたものの、HDD保存が最初に取り入れられた古~~い型だもの、そろそろガタが来るのもやむを得ないことなんだ。仕方なく劇団メンバーのお父さん所有のカメラを借りてなんとかしのいできた。でも、あちらにだって使う予定がある。そんな時はプラザのカメラを借りたこともあった。これでなんとかやり繰りしていくか。今更新しいカメラ買うゆとりもないし。どうしても都合つかない時は、記録そのもの諦めたっていいんだから。と、一時は自粛・諦めムードで心の波風をなだめてきた。

 でもなぁ、欲望ってやつはしたたかなもんなんだ。公演が近づくにつれ、うーん、やっぱり自前のカメラが必要じゃないか?この10年、ビデオカメラってとてつもなく進化してる。FULL HDだとか、4Kだとか画質もすごく向上しているってことだし、サブカメラなんて、あのテレビのバラエティ番組お馴染みの画面に現れる小窓なんかも使える。撮影時間もぐーんと長くなってるみたい。うーん、公演の記録くらいきれいな映像で撮っておきたいしなぁ。それ以上に、出演者への舞台ビデオプレゼント、これはできる限り続けたい。でも、いい物は高い!高いものには手が出ない。

 ああだこうだとぐだぐだ思い悩み、アマゾンやら価格コムやら、覗いてみては、やっぱり無理だよな、年金暮らしの身では。サブカメラなんて小癪なものはいらない、ただ画質だけはいいもの、ないか?そんなこちらの眼鏡に叶うものは。あちこち調べ回るうち、どうも、画質の進化という点では、ここ数年、マイナーチェンジ程度で飛躍的な向上ってないみたい、まっ、素人の勝手な推測だけど、となると、年式落ちで価格の下がったものがねらいか?当初価格からは大きく下落して半額近くになっている。と言っても、まだまだ6万円超、これきつい。せめて3万円台とかでないと。いや、あるよ、ホームビデオの手軽なやつなら。でも、それ、遠くから舞台狙うとなると大いに無理がある。

 そうか!中古はどうだ?型落ち品の中古で品質良好なもの、これならこちらの希望水準は保ちつつ、価格も格安、ないか?そんな機種?

 あったっ!アマゾンにパナソニックの旧型機種!HC-V750M。

 2年前に発売になったもの。サブカメラもないし、記録媒体も30ギガ、バッテリーも性能低くて1時間も持たない。ただし、画質は1ランク上だ。これでいい。こちらの用途はもっぱら公演記録用、どうせコンセントから電源取るんだし、撮ったそばからパソコンに保存していくわけだから、この性能で大いに満足。で、お値段の方は、4万円!うーん、ちょっとご予算オーバー。しばらく待ってみるか、下がるかもしれないし。待つこと2週間、突如、36000円に下落!おっ、ショップめ思い切りおったな。よしよし、もう一声!在庫は3台あるってことだし、かりに1台売れても、まだ間に合う。よしここは待ちだ。売れないよ、この値段じゃ売れないから。と呪文を唱えつつ、待つ。

 それから1ヶ月、なかなか下がらない。うーん、あちらもそうとうの粘り腰だ。買い手はあるって見込んでるんだな。まさか、こちらが買い物籠に入れてるのが筒抜け、なんてことはないよな。うーん、今日も下がらないか。頑張るなぁ。て言うより忘れてんじゃないのか、この商品の出品を。ともかく、次回公演は3月末のシニア演劇学校修了公演、ここに間に合えばいい。いや、なんなら、次の菜の花座公演の5月まで待ったっていいぞ。3万円まで下がるなら。毎日、価格をチェックしつつ腹の探り合い?

 と、突然、3台のうちの1台が売れた!あっ、我慢しきれなくなったやつがいる。あるいは、偶然この商品にたどり着き、おっ、安いじゃんか!って衝動買いした愚か者か。待て!みんなして待て!きっと下がるから。あと2台、もう1台売れたら、最後の1台は買いだろうが。でも、せめてもうしばらく、待つんだ!お仲間よ。

 と、数日後、在庫表示はとうとう残り1台!なっそうなんだよ、多分同じ気持ちで毎日覗いちゃ下がるの心待ちしてたご同類がいたんだよ。この性能でこの価格、これは逃す手はない、そう思ったんだろう。と言うことは、最後の1台も狙われてるはず。買いだ、買いだ、買いだぁぁぁ!いいのか、それって同じような衝動買いじゃないのか?本当にビデオカメラ必要なんか?問いかける傍から、うん、必要だ!仲間達へのビデオプレゼント続けなくちゃ。それとこの値段。行け行け!買いだぁ。と躊躇一瞬、即座にクリック!

 ほらなぁ、やっぱりだよ、演劇のためって言い訳つけりゃ、途端に心も財布もふたが緩むんだ。まったく、まったく、まったく!

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

入らはい!入らはい!ごはんワッフルの講習だよ!

2016-03-20 08:56:34 | 暮らし

 頼まれたからやる、依頼を受けたから行く、ごはんパン関係の講習会は、ほぼそういう形だった。町役場だったり、土地改良区だったり、それぞれ主催者がいて、企画を立て、人を集め、当日も何かとお世話をしてくれて、こちらは取り合えずパンなりワッフルなりの作り方を教えればよい。終われば、スタッフとともに片づけを行い、すべて済ませば、謝礼をいただきそこで完了。材料の準備、レシピパンフの作製等はすべてこちらの受け持ちだから、上げ膳据え膳というわけじゃないが、まっ、受講者との間にワンクッション入ってもらえるのは気が楽だ。何より、参加者との金銭的なやりとりにタッチしないで済むっていうのは、変に金ってものに初心な僕、もちろん嫌いじゃない!としてはありがたい。

 今回の「ごはんワッフル作り講習会」、主催は和田ゆうきの里さんさんということになるのだろう。さんさんの加工施設を有効活用しようと、様々な講座を行っている、その一環として声がかかった。去年に続き2回目だ。参加者の募集は町広報誌を通じて行い、人数のとりまとめまでは、さんさん事務局が担当してくれる。しかし、当日は一切合切こちら任せになる。会場のセッティングから、参加者の案内、コートや荷物の預かりすべて僕の仕事だ。もちろん、最後の後片づけも。ぼちぼちとやってくる受講者にまずしていただくことは、受講料の支払いだ。そう、これも僕がする。まさに芝居小屋の木戸番そのものだ。入らはい!入らはい!さあ、出し物が始まるよ!って調子。

 はじめてだった去年はこれに面食らった。こちらとしては、頼まれたからやるって認識だったから、どうして?なぜ、講師が参加費集めるの?それ主催者の仕事でしょ?

 違ったんだなぁ、事務局の意識は。そう、カルチャーセンターの運営者の感覚だったんだ。つまり、講座は組む、講師は見つけてくる、あるいは、講師の側で売り込む、実施が決まれば、それは講師側がその枠を買い取ったってことで、基本契約の枠組みの中で講習を行う。もちろん会費も講師が徴収し、その中から施設利用料を支払って、残りが講師の取り分となる。なるほど、そういう仕組みに取り込まれてたってことなんだ。わかってしまえば、こっちだってプロだ、って何のプロよ?はいはい、お代を頂戴しますよ。その分お客様には存分楽しんでいただきますからね、と、ぎこちなさの残る笑顔で木戸銭集め、もらったからには精一杯ごはんワッフル作りを堪能していただきましょうかい。

 作るのはワッフル2種類、ラム酒風味とココア味。問題はどんだけ仕込むかってことだ。この日のために新たにワッフルメーカーは新規購入しておいたとはいうものの、わずかに2台、フル稼働させても焼き上げる量は知れている。時間の制限もあるから、参加者の持ち帰り数は減っても抑えた量でやった方が無難かなぁ、でも、それじゃぁ、作るだけ?持ち帰りはたったこんだけ???って不満も残るだろうし。作り方もしっかり勉強して、お土産もたっぷり、こう行きたい。となると、ぎりぎりまで作業するとして、12時まで焼くなら、ごはん量、1回400gか?これを2つの班で2回、これなら2種類各4個、一人8個は持ち帰ってもらえる。これだけあれば、家族でにぎやかにおやつタイムもでるってもんだ。まるまる3時間の講習は長い気もするが、お土産沢山ってことで我慢していただこう。

 うーん、さすがに、長い!最後30分ほどは全員くたびれ果て、おしゃべりのタネも無くなって、気まずい沈黙も広がるようになった。主催者としては次々に話題を提供して、飽きさせない工夫が必要なんだけど、やっぱりそこまでプロじゃなかった。こちらも沈黙。こんなことなら、お茶の道具なんかも持ち込んで試食&ティータイムでも盛り込めばよかった。あるいはもっとレシピを充実して、ごはんパンシリーズに話題を広げるとか。

 やっぱり、殿様商売ってことなんだよ。さあさ、作ってご覧に入れよう、試技が終われば皆様方しだい、お後は知らぬ!これじゃ、パン作り教室は成り立たない。お金頂くなら、それ相応の仕掛けを仕組んでおかなくちゃね。でも、そこまでして、商売したいとも思わないしなぁ。でも、金はやっぱり欲しいしなぁ。

 それさておき、仕上がり方は、上々!さすが、奥さんたち、すぐにこつを掴んで、おいしそうなワッフルを焼き上げてくれた。みんな満足してもらえたようだし、まっ、それがあるかから、頼まれれば引き受けちゃうわけだよ。

 当日はNCVも撮影に入っていた。事務局、けっこうぬかりないね。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コントの仕上げは、呆け防止パスタゲーム?シニア演劇学校4期生卒業公演

2016-03-19 13:17:00 | シニア演劇

 あと、1週間!卒業公演、目の前だぞ!各自の出し物は、それぞれ準備を進めてもらうとして、コントの方はしっかり仕上げなくっちゃ。メンバーの出張やら夜勤やらで、動きのおさらいがここまでずれ込んでしまった。2チームのうちの一つ、『満腹食堂体育館』、最近すっかりおなじみの命名権をネタにしたコントだ。町の体育館は満腹食堂が、待合室のいすは運転代行社が、テーブルはタクシー会社、運動器具の縄跳び縄は、なんと警察が命名権を取得しているという設定。だって、警察だもの、お縄を頂戴しろい!だろ。まっ、この辺のナンセンスも笑わせどころだが、命名権ってもうかなり手垢がこびりついてる話題だから、これだけじゃ笑いを引っ張り続けるのは無理かな?と、不安になって、動きでも笑いを引き出そうと演出した。コントとしては邪道かもしれないが、今の若手お笑い芸人なんか多くがこの動きとか奇声で笑い取ってるようなもんなので、シニアも一丁、コミカルな仕草で爆笑をねらってみよう。まだまだとてもこなれたものになっていないが、これから1週間、何度も何度も繰り返して行けば、息のあった滑稽なやりとりになっていくだろう。それを期待。

 ただ、命名権ネタとおかしな動きだけじゃとてもコントを落とせない。ラストには抱腹絶倒?のゲームコントを用意した。名付けてパスタゲーム!体育館利用のメタボじじいと体育館マネジャーとおんぼろインストラクターロボットのボールゲームだ。ボールを相手に投げながら、パスタの名前を言っていく、というルール。スパゲッティとかマカロニ、ラザニアあたりはすぐに出てくるが、ペンネとかニョッキとなるとかなりのパスタオタクでないと対応できない。それがどこまでも続く。しかも、メタボじじいのトレーニングに名を借りたいじめの様相を呈していく、というちょっとブラックな笑いだ。

 フィトチーネだとか、ペペロンチーノだとか、ボロネーゼとなると、食べたことはおろか、聞いたことだってない。見知らぬものの記憶って難しい。まして、シニアだ。脈絡もなく次々に発せられるパスタの名前、高速尻取りのように次々に自分の番が襲いかかってくる。お手上げじゃあ!勘弁してけろ!頭、真っ白!脳内パニック!ナポリタンとかイカスミスパなんて馴染みの一品さえ出てこなくなる。ついには同じ料理を2度言ってみたり、他人のせりふを横取りしてみたり、いやぁ、歳はとりたくない!と逃げ出したくなるような惨憺たる稽古となった。しかもしかも、これをボールを投げ渡しながらやるのだ、若くたって手強いゲームだ。このシーンの稽古に費やすこと1時間!ひたすらボールを投げ、パスタを連呼して費やした。

 見ながら思った。これ、次回のシニア5期生のレッスンにも取り入れられるよ。今申しこみあったメンバーはこれまでとは比較にならない高齢者軍団のようだから、時々このゲームやって脳を活性化させておかないと、秋の本番公演やり通せない。よしっ、決まり。演出ってむごい奴だ、役者が泣きの涙で頑張ってるっていうのに、ほくそ笑みつつ次の活用法を練っているんだから。

 そういえば、熟年の呆け防止のトレーニングには、身体を動かしつつ頭を使うのが効果的って話しも聞いたぞ。あれはたしか、踏み段昇降しながら引き算するんだった。だったらこのボール回し尻取りパスタ、シニア演劇にはうってつけの題材じゃないか。掛け合いの言葉はパスタでなくて、花の名前とか、食べ物、野菜、果物、なんだっていい。昔の流行歌なんてのも楽しいかもしれない。で、詰まったり間違ったら、罰ゲームとしてその流行歌を歌う、こんなの和気藹々の楽しいゲーム兼レッスンになるだろう。よしっ、5月、始まったらやってみよ。

 で、4期生の方だ。未だに一度として全員が間違わず最後までたどり着いていない。ああ、もう本番でぜったい言い間違うわ、なんて自信たっふりに宣言する始末。おいおいおい。でもま、年寄りが慣れない早口言葉みたいなゲームでしどろもどろするのも見せ物って言やぁ見せ物だあね。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

春だ!畑だ!農作業!

2016-03-18 09:16:38 | 農業

 暖かい。日差しはもう完全に春!雪が残るのも、北側の軒下だけ。薪を運ぶついでに畑に出てみた。土の香りが爽やかに漂う。田舎で暮らす幸せをつくづく感じる時だ。取り残しの白菜や青菜は早くも薹立ちが始まっている。冬越しキャベツも小さいながら、ぐいと身体をもたげてきた。穏やかな春の陽光に包まれて、作物たちの目覚めの声が聞こえてくる。

 よしっ、今日はランニングはおあずけ、野良仕事始めよう。それにしても早いよなぁ、いつもなら、そちこちに雪が残って、とてもとても畑に出ようなんて思わないもの。農作業の開始は、いつだって稲の種籾の塩水選、冷たい風に吹きさらされながら、仕方なく取りかかるうんざり仕事だ。ああ、春になるのか、ぐうたら冬ごもりもお終いか、もうちっと、ぐだぐだしてたいのに、・・・・・なのに、今年はどうだ!まだ3月半ば彼岸前だっていうのに、心も体も畑モードになっている。思うに、雪も少なく、寒さもほどほど、冬眠の眠りも浅かったってことなんだろう。そう、目覚めてしまったってことだ。

 さて、何から始めよう?仕事の段取りからすれば、雪囲いはずしと片づけってところだろうが、この浮き立つような春風の中で、材木担いで往復なんて気が乗らない。やっぱり畑!生き返った作物たちのために何かしてやんなくちゃ。で、まずは、イチゴだな。冬の間雪に覆われ続けて、ほとん゛の葉が枯れている。それでもしっかり生きながらえた株元からぐいぐいと新芽が伸び上がってくるのはすぐだ。その前に肥料をやろう。表土をマルチしてやろう。

 冬中かかって発酵させたぼかし肥えをイチゴ畑全面に散布、次に秋のうちに積んでおいた籾殻堆肥をこれまた全面にまき散らす。よしよし、こうしておけば、新しい葉はぼかしの栄養吸い込んで大きく育ち花芽も立派に生長するだろう。下に敷いた籾殻堆肥は、株を乾燥から守るだろうし、雑草よけにもなるし、大きく実った果実が土に触れるのを防いでくれるだろう。今年は、イチゴ狩りさせてあげるよ、ってこども達とも約束してあるから、まずイチゴ畑はきれいに作らなくちゃならない。

 次なる作業は、・・・タマネギの畝間の除草作業か。雑草たち、肝心のタマネギ以上に元気よく生え広がっている。春先の草だから、って放っておくとあっという間にタマネギを打ち負かすやっかいな連中だ。ホーを使って根本から掻き取るように草を:削り取っていく。10mほどの畝が2条植えで4列、計8列がタマネギのはずなのに、雪に埋もれて消えてしまったものがけっこう多い。生き延びた株もどうも頼りないから、今年もまたあまり期待できないな。だったらなおのこと、生き伸びたタマネギたちは大切にしてやんなくちゃ。畝間、株間をまんべんなく引っ掻き終えて、本日は終了。草が枯れたら、イチゴ同様肥料をやって籾殻堆肥で覆う。それは明日以降の仕事、まずは試運転、ゆっくりと身体動かしていかないとね。

 たった2時間の軽作業だっていうのに、汗びっしょり!そうだ、畑仕事ってこんな感じだったよなぁ。こんな爽やかさだったよなぁ!さあて、春本番に向けて、心も体も本格始動の準備を始めよう。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

徹底手抜きの因縁?バナナケーキ

2016-03-17 08:55:12 | 暮らし

 しばらく、忙しい日々が続いた。台本書きだろ、パソコントラブルだろ、フルマラソン大会だろ。とても、パン作りとかお菓子作りなんてヒマはなかったし、そんな気持ちそのもの忘れてた。なにも作らないから、自然ともらい物のヨックモックとかクッキーとかを口につっこみ、口寂しさを紛らわすこの頃だった。

 なんかなぁ、物足りないなぁ。冷凍庫を漁ってみる。たしか、ワッフル、冷凍してあったはずだけどぉぉぉ、ああ、この前食べたのが最後だったか、がっかり。ごはんドーナッツも出して食べてしまったしなぁ、仕方ない、ガチガチのブロックチョコでもかじるか。うーん、甘いのは甘い。味だって悪くない。でもなぁ、じいさんがブロックチョコ頬張ってる図、って侘びしいというか、切ないというか、みっともないというか、・・・・一人にしたって、もうちと、様になるおやつでお三時を過ごせないもんか?コンビニ行って、ちょこっと買ってくるか?いかんいかん、そんなことしたら、コンビニの魔の手に絡め取られてしまうぞ。なんたって、不精者の一人暮らし、手抜きの誘惑はいつだって背後に迫っているわけだからな。

 で。台所をうろちょろ。うん?まだいたか、因縁のバナナめ!5日前、無性に腹を立てた、あやつが、ワゴンの片隅にすまし顔で居座っておる。このバナナ、生協から届いた。僕は注文していない。なのに勝手に届いた。いや、違う。神さんが注文してあったんだ。1ヶ月に一度の帰宅の際、生協宅配物正当利用者の僕を差し置いて勝手に注文していったのだ。

 なぜなの?どうしてよ?配達日は1週間先、そんときゃ東京でしょ、母親の介護してるでしょ。だれが食べるって言うのよ、このバナナ。僕のため思って?そりゃないよ。そんなん、あり得ん!だって、以前からバナナ手つかずのまま真っ黒にしてしまう人だもの。いや、嫌いじゃないよ、多分好きだ。でも、食った満足感と摂取カロリーとが、どうも割が合わない、引っかかる、ってことで、ほぼいつも真っ黒!だから、僕に食べろってことは、まずあり得ないんだ。じゃ、何故注文したのか?3週間後、再度帰宅の折に自分が楽しむためか?これまた非現実的。東京へ送れというのか?そんな話し、聞いておらんぞ。

 真相は、当人に聞いてみなけりゃわからないが、多分、注文したことなんてさっぱり忘れて、あんた頼んだんでしょ、もう、呆けてんだから、と来るに違いない。だから、腹が立った!苛立った!悪態ついた!バナナめ!勝手にそこで腐り果てろ!

 そうか、こやつを使うって方法があるじゃないか。そのまま生で食べるのは癪にさわるが、菓子にでもすれば腹も治まる、腹にも納まる。よしっ、久しぶりバナナケーキと行こう。前の時は、ごはんも配合したケーキだったけど、この際、自家用だ、自分御用達だ。なにもこだわることはない。小麦粉(ただし国内産)100パーで行っちまえ。見かけだって気にするもんか、食えりゃいいんだ、口寂しさを紛らしてくれればいいんだ。バターをストーブ前に置いて柔らかくし、その間に他の材料を準備する。型に型紙も適当に押し込んで、いいの、いいの、俺様仕様なんだから。バター泡立て、砂糖を加え、卵を入れてさらに攪拌。つぶしたバナナめとベーキングパウダー入れた薄力粉をざっくり混ぜ込み、型へ流し込み、おっと、堅くて流れないから、スプーンで移し入れる。型が小さいから、縁にくっついて汚らしい、が、一向、気にしない、差し支えない、なんたって、ご自分特製。オーブンの温度が上がりすぎたり、下がりすぎたり、40分の予定が1時間の焼き時間になった、が、まったくもって問題ない。生でなきゃいいんだ。よしっ、焼き上がりぃぃぃぃ!

 うん、徹底手抜きの因縁バナナケーキ、かっこ悪りぃぃぃぃ!でも、いいの、味なんだから、問題は。

 さて、試食、うん、いいんでねぇ!これで1週間は、優雅な?お三時が過ごせるってもんだ。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする