ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

電子書籍化どう?なんて勧められてもなぁ・・・

2022-11-16 13:32:49 | 本と雑誌
昔、遥か昔、書いた本があるのさ。
『帰農の里』って、この地に移り住む人たち、それを支える地域について報告したものなんだ。発売当初は、読売新聞の書評欄で取り上げられたりして、そこそこ売れた?のよ。都会から農村へって、今じゃありきたりな流れだが、まっ、その先駆けの一つにゃなったのかな、って、ちょっと自慢。
どこで探して来たんだか、「電子書籍化しませんか?」って提案が届いた。

過去本を発掘して、それを電子化して手数料取るって、ってビジネススタイルなんだな。なるほどいろんな商売があるもんだぜ。
担当者は実際読んでくれたらしいので、そこは仕事熱心だし感謝もするんだが、話に乗る気はさらさらないなぁ。
その頃と今じゃ興味の向きも活動の中身も大きく変わっちまってる。そんな昔の衣装でしゃしゃり出るなんて、こっばずかしいことできっこないぜ。
それに輪を掛け、絶対無理!なのは、電子化に掛かる経費だ。なんと!23万円だってよ。
どこにあんだよ、そんな大金!
「年寄りは金持ち」なんて、世代間の分断狙う悪質な政治宣伝だからな。食うにかすかす、とは言わないが、大枚はらって思い出に浸る、なんてゆとりはないんだぜ。
仮にそんな金が使えるなら、最近の仕事を書籍化したいさ。
そう、20数年書きなぐってきた台本!
菜の花座に書いたものだけだって20本近く。高校演劇部向けも大会作品に食育ミュージカルも含めりゃこれまた10数本。これにシニア演劇学校が6期で6本。さらにさらに、コントの台本は数知れず。
読んでもらえりゃ面白い作品少なくないんだけどなぁ!
まっ、無理だけど。
脚本集なんて、売れっ子劇作家のもの以外は売れっこないし、ってことは出版社も見向きもしない、ってことよ。
仕方のないことなんだ、台本てのは、あくまで素材なんだから。役者やスタッフなんか、多くの人が寄ってたかって力出し合って、舞台に仕上げて、ようやく完成する未完成品なんだ。読み物として読者の手に渡るなんてこたぁ考えちゃなんねぇのさ。それが演劇世界、渡世の仕組みってもんじゃぁござんせんか。
って、わかっちゃいるんだが、・・・うーん、読んで欲しいんだよなぁ、って未練がましいぞ!
格好つけて言やぁ、一期一会、舞台と客席との奇跡の出会い。上演終わったものは、潔くすぱっと忘れて、また次の機会に向けて準備する。このやせ我慢を貫くしかないのさ。
って、おいおい、まだ心残りが透けて見えるぜ!

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