ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

じじいが嫌いになった日

2015-08-07 08:40:56 | 暮らし

 最悪の日だ。我が人生ワーストテンにも入る最低の日だ。じじいって生き物がとことん嫌いになった日だ。

 どうにか夜の会議の資料を仕上げ、短いながらも空き時間ができたのでジムに出掛けた。暑い午後、だるい身体、ぼやける脳みそ、シャキっとするには走るのが一番!走って、走って、汗だらだら出せば、すべてはリセット、すっきりした心地で次の仕事に向かえるってもんだ。

 この時期ジムで走るのは、外があまりに暑すぎるってことが一番。農作業で灼熱の太陽に焼かれるのには慣れているとは言っても、やるしかない除草作業とは違う、気持ち爽やかに走りを楽しむ状況ではない。さらに、走った後がシャワーの外ランと、ゆったりゆるりのジムの風呂では、どうしたってジムの勝ちってもんじゃないか。

 帰ればすぐに出掛けるって事情もあって、さらっと5km走って、風呂に行った。珍しい、洗い場5席がすべてふさがっている。仕方ない、入念に湯船の湯で身体を流し湯船に浸かって待つことした。さてさて、どの御仁が最初かな?おっと、こっちのじいさんか?身体を流し始めたぞ。と、期待に腰を浮かしかけたら、髭を剃り始めた。おいおい、ここは銭湯か?トレーニングの汗を流す場所だろうが。他の席のじいさんたちも、まったりと頭を洗ったり、おしゃべりにうつつを抜かしたりと一向に、待ってる人がいることに気付いていない。いや、気付いていても、平気の平佐。だいたい、風呂でべちゃらべちゃらって、そんなの男のすることか?男は黙ってカラスの入浴!って決まってるもんだろ。

 待つこと5分、こちらはそろそろ茹で上がる頃合いだ。よしっ、右から2番目、シャワーで身体を流し始めたぞ、これは終わるな、と、いつでも飛び出せる体勢で待ち受ける。と、なんと、かかとの垢すりを始めたではないか!うおーっ!垢すり!するかじじいが!すべすべかかと、なんの意味があるんだ、じじいに!相変わらず、おしゃべりじじいはぺちゃくちゃ、のんびりじじいたちは、待ち人なんぞ一切無視で丁寧に頭、身体を洗っている。

 熱い風呂に身体も限界、じいさんたちのKYなふるまいに心も臨界点ぎりぎり、そこに新たに入ってきたじじい、これがなんと、かけ湯を一杯もすることなく、ずかずかと浴槽に入ってきたじゃないか!こらっ、ここはおまえの家風呂じゃねえぞ、公衆浴場の最低ルールも知らんのか!一瞬、じじいのけつの穴にこびりついた×××が湯船に流れ出たのを見た。迷うことなく、湯船を飛び出す。しかし、洗い場は依然さっきのまま。もう、もう、もう、付き合ってらんねえよ!せめては身体を清めたい、水風呂に身体を浸して30秒。これ見よがしに荒々しく飛び出して風呂場を後にした。知らんぷりの鈍感じじい集団のために、垢は残る、不快は募る、怒りは心頭。べたつく心と体に耐えつつ、ジムを後にした。

 じじいってこんなにも醜いもんだったのか!たるんだ皮膚にぶよぶよの腹、身体的外見の見苦しさは仕方ない、歳なんだから。だが、その精神の不愉快さは許せない。他者への気遣いさらさらなし。公共ルール意識なし。鈍感で、身勝手。自分の身体にも生き様にも責任を持つって自意識がまるでない。ここまでくりゃなんでもありよ!といういけ図々しさだ。孫娘が、洗濯、じいちゃんのものと一緒にしないで!って口とがらす気持ちもよーくわかる。じじいは汚い!じじいは醜い!せめて、せめて心を清めよ!おまえもじじいだろ?って、そう、歳はな。でも、身体も心もぶよぶよにはなっていねえからね。

 いつかきっと、いつか必ず殺ってやる!じじいを殺してやる!固く固く誓ったこの日だった。おっと、芝居の中での話しだけどね。

  

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