参政党、一気に増殖、さらにその勢い止まらず、と、なると、何でだい?
何がそんなに押してんだ?
気になるよなぁ、主張が主張なだけに。
不安に思うよなぁ、ヤバイ方向目指してるだけに。

で、様々、評論家、記者、コメンテーター、学者、その他、この機を逃すものか、と持論を展開してる方々のお話しに極力耳を傾けているんだが、
どうもそこちょっと、脇道行ってないか?とか、
勝手に自分の論に引き寄せるなよ!とか、
見えないぞ、全体像が!とか、
不満だらけなのよ。
参政党の猪突の前に立ちはだからなけりゃ!って、使命感とか危機意識から出てる発言だとは思うんだが、どうも的を得ていないって感じる。
その理由を、俺なりに分析・腑分けしてみたんだ。

その一番大きな誤りは、
参政党を一つの同質の塊として見ちまうってことなんだと思うのよ。
実は、参政党って、かなり異質な幾つかのパーツから成り立っている寄木細工、モザイクみたいなもんじゃないの?
中心には反ワクチン&健康至上主義グループ。
無農薬の作物とか、添加物ゼロの食品を求める、主に生活に余力のある女性たちだ。
有機農業が当初の消費者と生産者の手を携えた社会運動だった頃、俺もその一隅に居たんだが、社会改革という面を多分に意識したものだった。生活の有り方、生産や消費について、経済合理性一辺倒の現実を見直して行こうというかなり先鋭で行動的な運動だった。そう、運動だったんだ。
だが、その動きは、一つは高度経済成長、一つは有機農業技術の多様化と普及の中で、有機農産物が商品として独り立ちして行く中で後景に退いてしくった。
安全が商品として金で贖えるなら、何も面倒な消費者運動などに関わりたくない、注文して届けてくれるなら、高くたってかまわない、って、比較的裕福な夫人、母親たちは考えるよな。有機農産物の宅配とか、さらには生産者の直売とかの利用が拡大して行った。
この化学薬品に鋭敏に拒否反応を持つ人たちの一部が反ワクチンに取り込まれて行ったってのが俺の見立てだ。
比較的裕福な女性たち、だから、これらの人たちの農業への姿勢は、購買者視点なんだ、農薬はすべて毒だ、農家の自家用は無農薬だ、安全な食べ物は憲法によって守られるべきだ、って、どんだけ上から目線なんだよ!って、わかるだろ。
参政党の資金力に疑問を持つ向きが多いが、設立時のコア層は、こういう金に糸目はつけない人たちなんだと思うよ。
だから、講演会や集会で特別席10万円、なんて軽く出すわけで、こういう人たちが資金的にも熱狂の部分でも党をしっかり支えているんだろう。
でも、多分だが、神谷宗幣は、この方向性を信じちゃいないんだと思う。
で、もう一つのルーツ、それこそが神谷宗幣の信念、竜馬プロジェクトの核心部分、天皇中心の国家再建を目指す人たちなんだろう。神谷の右派的人脈、俺は田母神くらいしか知らないが、創憲案をまとめる中心になった人たちなので、かなりのボリュームと求心力を持つループなんじゃないかなぁ。今じゃこちらが核になってる気がする。
次に、党立ち上げたときのスローガン、投票したい政党がないなら自分たちで政党を作ってしまおう、政治のDIY!の理念に賛同して集まり、各地で比較的自立的に活動を作り上げつつある人たち。150人とも言われる参政党の地方議員、それらの多くは、この地域グループの活動から生まれてきているじゃないか。
この層は、おそらく、思想堅固な中核グループとはやや離れて、自ら思考し、行動することを大切に考えている人たちが多いのではないか。最初の富裕グループと重なりつつ、その支援を受け、政策面では中央の指導を受け入れつつも、上意下達の一枚岩ではないような気がする、って言うか、そうあって欲しいって言うか。
そして、今回の大躍進を実現した層。
それは二つだ。
一つは、ネトウヨ!差別と排外主義、ヘイト、デマが得意分野の人たちだ。安部ルーツの人たちも少なくないだろう。この選挙戦で、街宣を守るために暴力的な行動が発動した例が幾つ報告されているし、この一年、以前と異なり参政党は暴力的になった、と何人かのウォッチャーが言っているのは、これら、伝統的なネトウヨの集合があるんだと思う。
で、最後は、巧みな選挙戦術に乗せられたご新規の人たち。
日本ファーストで外国人嫌悪をくすぐられた人たちと、
消費税廃止や現金給付につられて投票した人たち、
斬新さ、語り口の巧みさに惹きつけられた人たち、
勝ち馬の勢いに乗った人たち。
以上、5類型に支持者たちを分類することができるんじゃないか。
と、言うことは、参政党を語る場合には、これらどの層を意識して読み解くのか、最初にその対象を策定する必要があるということだ。
そこがあいまいなままに、自分の描いた参政党像をよりどころに、議論を立ち上げるから、どうも的はずれになったり、議論がかみ合わなくなったするのだと思う。
さらに、参政党のこれ以上の進出を妨げたいと、ここらでその危険性を警告しておきたいと思うなら、どの人たちに声を届かせるかを熟慮して、戦術を立てなければならないと思うのさ。
支持層のそれぞれは党と関わる動機、期待するものが違っている。この支持者間の同床異夢は、この先、いろいろな部分でほころびが出て来ると思う。その裂け目を狙って、言葉を投げかけて行くことが効果的な方法なのだと思う。
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