ステージおきたま

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知らない、ことが不幸の元凶!『閔妃暗殺』

2021-12-27 14:14:05 | 世の中へ

 従軍慰安婦とか、朝鮮人強制労働問題とか、声上げると大波小波、雨あられの悪意で叩かれるよね。そんなもんなかったって人たちもいろんな認識あるんだろうけど、よく見るのは、当時の朝鮮は国家としての体をなしておらず、日本の庇護を進んで受け入れたって歴史認識なんだよな。時には、感謝してるんだ、なぁんて、そんなことあるか?独立奪われて感謝とかって。これかなり怪しいぜって、これまでずっと疑問符三つ、眉唾4度ほどで疑ってきた。

 だったら、日本が朝鮮を併合したころの歴史覗いてみりゃいいんじゃないか、って思いつつもなぜか中国との軋轢、満州での横暴には目は向いても、朝鮮には意識が至らなかった。ほぼ空白のまま放置してきた。もちろん、高校の歴史でも教わらない。別に避けてるつもりはないんだが、無意識のうちに遠ざかっていたのかも知れないな。なんとなく苦手?とか、ちょっと近寄らんでおくか、みたいな。おそらく、俺の中にある差別意識の微妙な発動なんだろう。

 いかん、そんなこっちゃいかんぞ!韓ドラを見ろ、こんな優れたコンテンツを生み出す人たちの生活や意識に目を背けてるなんて、そのこと自体、差別主義者の間接擁護じゃねえか?朝鮮飛び越えて日清戦争、満州事変、日中戦争ってあり得ないから。まずは知ることだぜ。

 宇都宮健児さんのツイート見たら、最近読んで面白かった本『閔妃暗殺』角田房子、ってあった。ええーっ、角田さんって、軍人のことばかり?書いてるよなぁ、『甘粕大尉』なんか読んでとても面白かったけど、軸がちょっと軍人哀歌?って方に偏ってんじゃないか?なんて無知の思い込みで避けてたんだが、宇都宮さんの推奨とあれば、間違いないぜ、よっしゃ注文!

 30年も前の出版、新刊本なんてあるわけない。古本も出品は少なく、届いたのは染みだらけ、ところどころ折り込みあり、一山いくらの古本だった。うへっ、このばっちさ!触らず読めないか?なんて無理だよな。まず開こう、そのうち慣れる。

 閔妃てのは朝鮮王朝のお妃様で、明治時代の中頃、日本人の手によって暗殺されたてのは何度か読んでいた。が、その背景とか当時の朝鮮の有様なんかはほとんど頭に入ってないよな。まぁ、のんびり構えていて近代化に後れを取り右往左往してたんだろうな、そこを日本の強引な侵略の餌食にされたんだろう、程度の適当な認識だった。

 いやいや、どうしてどうして。日本が黒船来航で大騒ぎする前から、朝鮮はロシアの圧力をどう受け流すか、四苦八苦してたんだ。陸続きのロシア、それも凍らない港を極東にどうしても欲しいロシア、その南下を阻止したいイギリス、ドイツ、日本の幕末よりよっぽど切羽詰まってたんだ。

 同じように守旧派と開国派が鎬を削っていたが、日本のように尊王攘夷派がするりと、ってそんな簡単じゃなかったが、開国近代化に乗り換えていけなかった。強い儒教の伝統とか、王族内の主導権争いが足かせになった、残念だったよな。

 それでも改革派の若手は、何度も蜂起を繰り返し、政治の刷新を試みた。日本を頼りにしたクーデターの計画もあったのに、時の日本政府は空手形を与えておきながら、いざとなったら彼らを裏切ったりもした。

 当初、朝鮮の近代化を支援すると義憤に燃えていた国民感情も、いつの間にか、朝鮮は日本の経済領分だぜぇって見做すようになり、英露独、清国との勢力争い、負けちゃイランねぇぜと、精いっぱいちょっかい出して、翻弄される朝鮮。朝鮮における諸権利の奪い合いから始まった日清戦争に辛くも勝利。日本は過大な要求を朝鮮に突きつけるが、三国の干渉で屈辱の撤退。くそっ、今に見ておれ!その後ロシアとのつながりを強める朝鮮王朝に、ダメダメ、権益が奪われると焦燥感に駆られた日本人の一部過激な連中が、王を裏で操る才女閔妃を邪魔者は葬るのみと亡き者にした。

 その暗殺の首謀者はなんと公使三浦梧楼!その意を受けた激派浪人、似非志士、軍の一部、警察なども動員し、王宮に押し入り虐殺した。名目は守旧派の長老大院君の懇願によりってことだが、なぁに無理やり担ぎ出してのクーデターだった。

 あり得ねぇよなぁ、在外公使館がその地のお妃暗殺して政権を捻じ曲げるなんて、当時だって、国際的不法、人としても非道な行いだ。政府もある程度気づいていて、止めなかったてのも質悪いよ。事件後捕らえられ、朝鮮でなく日本で!裁判にかけられた40数人の実行犯たちは、全員無罪放免、国民からは英雄扱いの拍手喝采、その後、ほとんどがそれぞれの道で栄達した、って、なんか安倍忖度官僚のその後を彷彿とさせるな。

 事件後圧力を強めた日本により、次々に不平等条約が押し付けられ、ついには併合の了承に進まざるを得なかった。が、人々の不満や反発はとどめようもなく、農民義兵の抵抗運動とか、侍衛軍の蜂起とか、3.1独立運動、6.10独立万歳運動など執拗に戦いが繰り広げられたんだ。1908年(明治41年)1年間の日本軍との交戦1976件、交戦義兵数82676人。

 全~然、違うじゃないの、何が朝鮮の人々は日本の支配を喜んで受け入れた、だよ。どうして、そんなデタラメ信じてんだよ。って、そりゃ教わらないからな。知ろうとしないからな。こんなめちゃくちゃな悪業、非道を働いた民族を許せないって思って当然だよ。日本と韓国、あるいは北朝鮮との不和、その根底にあるのは、歴史をなかったものにし続ける日本への不信感だろう。それってあまりに当然、至ってもっとも。

 まずは知ることだぜ、て、関連の本をアマゾンで注文しようと思ったが、待てよ、今注文したら、年末、年始の配達になるよな、それ、宅配や流通センターの人たちの負担大きくする。ここはぐっと堪えて、年明け落ち着いてからクリックしよう。

 また、一つ、学習分野が増えちまったけど、ここも避けて通れないぜ!


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