ステージおきたま

無農薬百姓33年
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コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

びっくり!トマトの野生

2020-05-15 15:46:29 | 農業

 種播いたのが4月のはじめ、出ねえなぁ!さっぱりだ、気配とてまるでなし。ダメだな、死んだよ、トマトの種。もう40日も土の中だぜ。どんなに堅固な殻で覆われてたって、腐るか、生命力萎えるか、いずれにしても発芽の余力なんて持ち合わせちゃいないだろうさ。今年は諦め、どうにか目を出した生食用ポンテローザ数本を大切に、足りない分は苗買ってくるしかないさ。加工トマトの方は、栽培見送りだ。

 でも、念のためだ、万が一ってこともあるから。とポットを埋め尽くした雑草を抜き取って、水やりを続けていたら、な、なんと!これ、この種の殻を両手で天に差し上げるようにひょろっと伸びてきたの、これトマトじゃないか?出たよ、発芽したよ!生きてたんだ、機が熟するのを、適温になるのをひたすら待ち続けてたんだ。40日間だぜ。

 この逞しさ!この執念深さ!そんじょそこらの柔な交雑種とは筋が違う。野生の逞しさだ。

 そうなんだ、今年選んだ種は、昔懐かしポンテローザと夏の旬、どちらも地種、生った実から取り出した種なんだ。我が家で実取りしたわけじゃないが、どこもかしこもF1全盛の時代、こんな普通交配種も貴重だと思ってね、購入してみたんだ。

 やっぱりなぁ、この強さがあるから、逆境の時代にも永らえて、販売カタログに名を載せ続けているってわけだ。もっとも、トマト一覧の末端だったけど。

 その後もぽつんぽつんと芽を出し続け、播いたポット22本のうち19本で発芽したぜ、すっごいな!発芽率8割強。これだけあれば、育苗ハウスの後作に十分だ。買わずに済んだ。加工トマトの夏の旬も16本ほど出たから、これで十分、まだ双葉の状態のものもあるが、大切に育てよう。少しは遅れるが、まだまだ追いつける。

 味の方は、生ってみないとわからんが、家庭菜園用の品種としちゃ、この丈夫さ、健康さてのは、売りになるんじゃないかね。交雑種F1も否定するわけじゃないんだが、種苗大手に握られて、年々値上がり続き、ここらで、元気なわんぱく坊主の見方してみてもいいんじゃないかね。40日もポットの中で耐え抜いた頑張り屋なんだ、応援してやんなくっちゃな。

コメント
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