ステージおきたま

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コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

燻炭、今年は成功!

2018-10-28 09:15:47 | 農業

 この秋は、思いの外の天候良好、作業順調、10月半ばだってのに、米つくり、すべて完了だ。となったら、次のステージに進もうぜ。

 燻炭作りだ。早くも来年の稲作に向け準備ってことさ。いつもなら、11月の冷たい西風、ここらじゃ冬は北風とはやって来ない、に煽られ、氷雨などにしょぼ濡れながら、仕方ねえ、やらにゃ種まきできねえもんな、の渋々作業なのだ。

 もみ殻は前日から神さんの手を借りてたっぷりと運んである。1日、出かける予定なし、よしっ、あさイチで点火だ。なんたって火を使う仕事、ちょくちょく足を運んでは、火の回り具合をチェックせにゃならんのよ。風、強かったりすると、炎吹きあげて燃えたりして危ないし、せっかくの炭状態から灰にまで行きついちまう。油断はならんのだ。

 1時間おきに火の回り具合を確認、燻炭化が進んだ所には、周囲のもみ殻を掻き寄せて覆ってやる。この作業をこまめにしないと、火力のままに灰になったり、風向きの加減でまったく燃えずもみ殻のまま残ったりしちまう。全部の籾がらを満遍なく燻炭に仕上げるところが、大切なんだ。

 途中、火の回りが遅く、やれやれ、こりゃ夜までかかるか?!と不安に思った時間帯もあったが、昼過ぎから適度に風も吹き、積み上げたもみ殻の中心部が高温になったせいか、ぐんぐん炭化がすすんだ。5時前にゃ、ほぼ全体が黒々と美しい燻炭に変わった。

 問題は、ここからだ。

 出来上がった燻炭の山を崩し、水を掛けて鎮火するんだ。が、これが生半可なことじゃ火力衰えないんだよ。そこら中から煙が立ち上り、水を掛けても掛けても、水蒸気は立ち上り続ける。さながら、モグラ叩きゲーム。おさまったか?とスコップでひっくり返せば、そこはまだまだ炎熱地獄。放水し、火力を削ぐ。中心部の温度も高いが、意外と周辺部に埋もれ火が残っていて、翌日にゃ真っ白な灰になってた、なんてことも2度や3度のことじゃない。去年も入念に放水作業を行い、よしっ、完全鎮火!ご苦労さん、で、翌朝行ってみたら、周囲も中心も見事に灰化が進んでいたからね。今年は絶対に、完全に、残り火一つなく、消し尽くさねば!

 放水消火作業、続けること30分!どうやら火種はすべて根絶やしした、はずだ。とりあえず、鎮火完了とする。と、言っても油断は禁物。夕食後に懐中電灯照らしつつ煙の有無をチェック。よしっ!さらに寝る前の11時にも出かけて、最終確認。よし、よしっ!

 翌朝、ちょっぴりどきどきしながら、見に行く。よし、よし、よしっ!今年は上手く行った。これで、イネの育苗土にもけちらずたっぷり入れられる。野菜苗にも使えるし、植え付け終わったタマネギのマルチにも回せるかな。

 冬の到来を前にして、着実に秋作業が進んでいる。この順調さ、これが心地いいんだぜ。

コメント
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