泡 盛 日 記

演劇人(役者・演出家)丹下一の日記です。

舞台に立ち会う日

2022-08-03 22:55:51 | 丹下一の泡盛日記

前日の「フクシマを思う」の質量が重くて。
200人に満たないけれど、この貴重な時間に立ち会ってくださる人が、
このコロナ禍で、これほどいる。
その重み。
そして、議場で抗議する市民をせせら笑う大阪府議の映像も頭をよぎる。
彼には彼のコンプレックスがあるのだろう。
その歪みを見つめていかなければならない。
そして、もちろん甲状腺がんに苦しむ、取り返しのつかない11年を過ごしてしまった
女性たちにせめてもの、何かを、と思う。
その思いを抱えて眠りについたせいか、3時間で目が覚める。
ようやく眠り、朝、目覚めた時も全身が重い。

その「重さ」を抱えて、町田駅からバスに乗る。
「平家」のワークショップから「Hamlets/ハムレッツ」ver.10に参加してくれた
国分理菜さんの舞台に立ち会うために。
学生としての舞台位だったけど、とても興味深いものだった。
彼女の真っ直ぐなところがとても生かされていて、演出家の視座を感じた。
30年くらい前、仙台での舞台で、幻想の中で娘が射殺した父、が起き上がってヘラヘラ笑う場面を作って。
(台本は岸田理生さん)
アンケートで「死んだ人が生き返るのはどうしてですか?」と問われたので、
その若い子とぜひお話したいと思ったのだけど。
そんな脳内と現実が入り混じる台本・演出だった。
思いは巡る。

その舞台に、「Hamlets/ハムレッツ」ver.10に出演してくれた中西愛ちゃんが来ていて、
町田駅前でお茶。
愛ちゃん曰く「久しぶりに座学でしたあ!」なのだけど、
こちらは、たくさん話を聞いてもらえて脳がスッキリ。
ありがとう、愛ちゃん。

新宿へ。
今度は、あっちゃん、こと高橋篤宏くんが出演している舞台へ。
こんな裏道、久しぶりだけど、道は変わってないなあ、などと思いつつ。
小豆島が舞台のシリーズ。
そして前作が素敵で、あっちゃんも本当に、うむ! と思うくらいよかったので、
今回は、なんか出番が少なくて単純に不満。
役としては大事な役なんだけど。。。
今日は、天女神楽団の大事な女優だった「ぺこちゃん」の命日。
ブータンから戻って京都の病院にお見舞いに行ったのが、今生での最後になった。
6年前のこの日は、仙台で知らせを受けた。
久しぶりに飲む。
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