台北に新しくできた華山のことは一昨年聞いていたがこの機会にチェック。
映画セクションで第十回台湾国際ドキュメンタリー映画祭。
「猫狗、家畜、生魚片(Of Cats, Dogs, Farm Animals and Sashimi)」というフィリピンのドキュメンタリー映画を見た。
ナレーションも音楽もなくただ映像と会話が続く77分。
次第に主人公の少年が父も知らず母にも捨てられて、村の周囲の人々に助けられながら生きていることがわかってくる。
洗濯したジャージのズボンとシャツを畳んで箱に入れ「引っ越し準備完了」と言う少年。
そこに何を感じ取るかは観客それぞれに託されている。
そして「考えてほしい」という、メッセージではなく、作り手の「思い」を感じる。(自分としては)
上映終了後、監督が舞台に登場し質疑応答。
たくさんの小学生が引率されて会場にいた。
最後にその子どもたちに向かって「ここにいてくれてありがとう。笑っても泣いても、あくびしても、眠り込んでもいいんだよ。ここにいてくれてありがとう」と語りかけていたのが印象的だった。
いい時間の後、お土産の買い物に行ったのだけど、もうどんな「工芸品」も自分を動かしてはくれない。
ちょっと贅沢をしてこんなところでコーヒー。
地元の人も滅多に来ない空間。
お値段高いしなあ。。。台南の晩ご飯3回分だもん。
目の前の通りにはたくさんの観光客、なんだが。
1時間、たった一人で静かに考え事しながらとても美味しいコーヒーを飲んだ。
1杯お代わりできることを初めて知った。