泡 盛 日 記

演劇人(役者・演出家)丹下一の日記です。

夕張市のこと

2007-01-11 22:56:08 | 丹下一の泡盛日記
 新聞によると、財政が破綻した夕張市で市の職員の早期退職を募ったところ、想定以上の応募があり部長職はほぼ全員いなくなるとか。
 自分としては信じられない話である。

 第一に財政が破綻したのは、行政サイドの運営に問題があったわけで、もちろん市民の側にも(市議会にも)監視する義務があったわけだけど。現場の運営に当たっていたはずの部長職からどんどん辞めていくというのは、どういうことか。

 まず市役所で退職者を募るという姿勢が理解できない。3月までなら退職金は規定どおりに支払われるのだとか。人員を減らすのなら能力のある職員を残し、他をリストラするべきであろう。ことばは悪いが「泥棒に追い銭じゃねえのか」などと偏見に満ちた気持ちになってしまう。

 近頃の公務員には偏見がある。
 白地図をみせて「スペインはどこですか?」と英語で聞いても、どこにスペインがあるかわからない外務省キャリアの若手。
 ある地方都市での公演で、作業は手伝うからと値切っておいて、8人近くがスーツを着て仕込みに現れて「よろしくな!」と挨拶だけして去っていった。クレームつけると「最高学府(大学)を出たわしがなんで肉体労働せにゃいかんの?」と開き直った課長。
 残業続きで大変、と聞かされていたがよくよく話を聞いていくと仕事ができないだけ。しかも残業手当がものすごい額になっているのをさも仕事が大変というように話す。
 等等。。。

 夕張市は、なぜ職員をリストラしなかったのか? 「市民のための市役所」という言葉をきっと使ったことがあるだろう。そしてその役人たちが最初に逃げ出そうとしている。

 なんだか、銃弾飛び交う中で「部隊は解散。お前たちはもう民間人だから防空壕を出て行け」と沖縄の女子高生たちを追い出して死に至らしめたり、満州でさっさと逃げ出して民間人が後からくるのにもかまわず橋を爆破した旧日本軍を思い出しちゃうな。
  
コメント
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