12月11日(水)は、佐久市の中小企業9社で作る「佐久ものづくり研究会」の「チーム暖」(だん)が開発したビニールハウス用の薪ストーブを視察するため、佐久市内山にある上原工業所に伺いました。
この視察は、私が幹事長となった県議会再生可能エネルギー推進議連の役員会の時に、県内調査の内容について検討した時、ある議員が円安によ石油の価格が高騰しハウス農家の経営が大変であることから、薪ボイラーにる方法を実用化している例はないか宿題が出され、その後、たまたま「全国農業新聞」に紹介されていた記事を見て、南佐久郡区選出の依田議員にお願いし、会派の視察として実現したものです。
上原工業所に伺うと少し離れた百坪ほどのビニールハウスで実証実験用に設置したストーブを実際に燃やして頂いているとのことで、現地にご案内頂きました。
この薪ストーブは幅61センチ奥行きと高さが120センチで、発生する熱はファンでハウス全体に送風する仕組み。
燃焼が長時間続くように、煙の温度を監視して吸い込む空気の量を精密に調整する呼気自動調整機能が付いており、この装置は、夕方、薪を入れて火をつけると大量に空気を吸気して煙突に直接排煙することでストーブを早く立ち上げ、火が回った後は吸気量を制御し、安定したおき火の状態で長く燃やすことができ、翌朝まで薪を入れなどの確認作業をする必要がないという。
実証実験では外気温がマイナス9度の状態で12時間燃やしたところ、ハウス内の温度は3~5度を維持し、石油ヒーター運用実績との比較で約40リットル(当時の価格で約4千円)に相当する暖房効果を得ることができたとのことでした。
また、価格は今のところ約40万円ほどで、現在特許を申請中とのことですが、最近、宮崎県のキュウリ農家から注文があり納品したとのことでした。
この薪ストーブは県の「ベンチャー企業優先発注事業」にも認定されていますが、原油価格が高騰する中でハウス栽培農家の経営改善支援事業の一環としてや、再生可能エネルギー産業の育成事業として補助する仕組みは出来ないか、さらに、身近な薪の供給体制を真剣に検討しなければならないと思いました。
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