Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

あいつがいなくなった

2024年03月23日 | 日々、徒然に
えっ。寺田農さん亡くなったの。
なんということだ。享年81。残念無念。

バイプレイヤーとしての印象が強い俳優さんだったけれど、
映画史に永遠に残る主演作を残してくれました。

岡本喜八監督「肉弾」(1968)

終戦直前の特攻隊員で「あいつ」と呼ばれる
青年を演じた寺田さん。
特攻前にさまざまな市井の人たちと触れ合い、
意を決して敵軍の戦車に向かう「あいつ」の
ちっぽけで束の間の青春を描く。
初々しすぎる大谷直子との、
どしゃ降りでのラブシーンが忘れがたい。

相米慎二監督「ラブホテル」(1985)

映画とはこういうものだ。
演出とは。カメラとは。撮影とは。音楽とは。音響とは。
俳優の芝居と佇まいとアクションってのは、こういうものなのだ、
と断言できる名作中の名作。
人生崖っぷちの中年男・村木が
死ぬ覚悟をしたときに出会った女・名美と
快楽の底に落ちていく。
そうそう。この映画を見るたびに、
寺田さんみたいなおっさんになれたらいいなと思うのです。
でも絶対無理だし、なれねえなあと溜息をつきながら
朽ちていくばかりの小市民ですみません。

寺田さん。あなたのおかげで、
ずいぶん元気づけられたのですよ。
ありがとうございました。合掌。

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