Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

幸せはひとりで決める

2022年03月22日 | 日々、徒然に
NHKよるドラ「恋せぬふたり」が面白い。
アロマンティック・アセクシュアル、
つまり、他人に恋愛感情を持たない
セクシュアリティーの男女がひとつ屋根の下で
家族になろうとするコメディ。出色のドラマだと思う。


恋愛というものがわからない咲子(岸井ゆきの)が、
偶然出会った高橋(高橋一生)が
自分と似たセクシュアリティーを
持っていることがわかる。
咲子はそれまでのもやもやを解消すべく、
高橋に「家族になりませんか」と
持ちかけるところからこのドラマは始まる。

咲子の突然の行動に、
両親や妹、元の恋人などが戸惑うコミカルなところ。
でも、だんだん彼女を受け入れていくプロセスが
けっこう泣ける展開というか。
脚本が良く出来ているだけではなく、
スタッフがきっちり丁寧に考証を積み重ねた上での
ドラマだということがわかる。

似たセクシュアリティーを持ちながら、
微妙に咲子とタイプが異なる高橋の心理にも踏み込んでいて、
人はそれぞれ違う、という当たり前のことに気づかされる。

このシリーズの前半。
咲子の妹の夫が、彼女と高橋に向かって言う台詞がある。

「ほら、アレでしょう。LGBT的な?」

理解があるようで、実は何もわかっていない人が
発しそうな言葉であり、自分も似たような言動を
してしまっているのではないかと恐れる。
セクシュアルマイノリティーの人のことを、
LGBT、とひとくくりにする暴力性にもっと自覚的になるべきだろう。

ともあれ、いちいち刺さる台詞の応酬のなか、
いくらでも深刻になりそうな題材を
軽やかなコメディとして楽しませてくれるドラマで、
なんとも感服してしまったという。

昨日のオンエアが最終回で、
実はまだ見ていないのです。終わるのが残念で残念で。
「恋せぬふたり」はちゃんと家族になれるのか。
どんな決着をつけるのだろう。
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