Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

ありんすの世界

2024年06月26日 | 日々、徒然に
蝶花楼桃花・林家つる子 二人会
@中野ZERO小ホールに行く。
真打ちに昇進したばかりのつる子師匠と、
同じ落語協会の先輩にあたる桃花師匠との
アンサンブルの妙。当たり前のことだけど、
噺家ってやっぱり個性なんだなと思う二人会。



以下、演目と演者

平林 三遊亭東村山
ミス・ベター 林家つる子
お見立て 蝶花楼桃花
〜仲入り
トーク 蝶花楼桃花・林家つる子
宗論・三味線 蝶花楼桃花
紺屋高尾 林家つる子

桃花師匠は、前回、有楽町ホールで
桂二葉師匠との二人会での演目と全く同じ。
聞いたことのないネタが良かったなと思いつつ、
有楽町と中野では客層が異なるのだろう、
ウケるところがかなり違っていたのが興味深い。
噺のあと余興で三味線を弾いてくれて、拍手喝采でした。

つる子師匠の噺は初めて。
「ミス・ベター」はマンガ好きの女子高生が
ベタな展開(トーストくわえてチコクチコクとか)
であたふたする創作落語。
師匠の体技というかアクションが楽しい。
トリの一席「紺屋高尾」は、
染物屋の奉公人・久蔵が吉原の花魁・高尾太夫に一目惚れ。
必死で貯めた給金で、ついに彼女とご対面。
金持ちの若旦那のふりをしている久蔵の手が
染め物で真っ青で、高尾の手が真っ白(まっちろ)
という演出がカラフルでちょっと切ない。
花魁の凜とした感じと可愛らしさは、
女性の演者だからこそ、と言ったらジェンダー的にまずいのかな。
「あちき」「ありんす」
「なんし」などの花魁言葉もいい感じ。

談志師匠の「紺屋高尾」が
YouTubeに上がっていたので見てみると、
つる子師匠とはだいぶ味わいが違う。
久蔵をけしかける染物屋の旦那や、
吉原に付き添う遊び人のヤブ医者の滑稽さが際立つ。
これはこれで面白いというか。

独演会もいいけど、二人会もいいな。
小朝師匠のお弟子さんだけに、
正統派だけどどこかひねくれた噺が光る桃花師匠。
正蔵師匠(こぶ平)のお弟子さんのつる子師匠は、
「わしゃわしゃ」した個性が林家三平師匠(初代)の
DNAを受け継いでいるのではと思ったり。

今度はつる子師匠と二葉師匠で二人会やってくれないかな。
桃花師匠は最近、いとうあさこさんに落語の手ほどきを
しているらしいので、この二人会もぜひやってくださいな。

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