Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

別に仲など良くない

2018年09月16日 | 日々、徒然に

樹木希林さんが亡くなったとのニュースが。

ウソだろう。と今でも思っている。

 

最晩年までバリバリの現役。

年を取れば取るほど、素晴らしい仕事が増え続け、

俳優として上り調子のまま亡くなるという。

こんな人は滅多にいないと思う。

 

是枝監督や河瀬直美監督の映画で重宝されて、

映画女優としてたいへん幸せな作品が

何本も残ったのは何より。

 

 

とりわけ東海テレビのドキュメンタリー、

伏原健之監督の「神宮希林 わたしの神様」が、

希林さんの人となりがよく出ていて、頑固で毒舌だけれど、

一本筋の通った清々しい佇まいと、

伊勢神宮の式年遷宮をめぐる心の旅。なんという神々しさ。

同監督「人生フルーツ」のナレーションも素晴らしかった。

 

シネフィル的には、

大林宣彦監督の「転校生」での

主人公のお母さん役がいい味を出していたなあと。

 

あと深作欣二監督の「いつかギラギラした日」で、

冒頭でぶち殺されるギャング(石橋蓮司)の

なんともふてぶてしい奥さん役が不気味で

この人の底知れぬ実力が垣間見られたというか。

ショーケンからまんまと金をせしめた希林さんが

タバコに火をシュッと点けるショット。

あんなにカッコ良い希林さんを見たのは初めてだった。

 

水道橋博士が週刊文春で書いていた

「藝人春秋」で希林さんの回があったのを思い出す。

博士がジョンとヨーコとの交友関係を

聞き出すくだりに息を呑む。

ヨーコとの関係を聞いた博士に、

「別に仲良かぁないですから」と言う希林さん。

ジョンと会ったときも、「別に会いたいとかではないんですよ、

向こうが手を差し出してきたので、はいはいって握手して」

人に媚びない、自分に正直なタイプというか。

 

亡くなった気がしないので、追悼はしません。

映画を見ていればまた再会できるので。

 

 

 

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