地獄までちょちょいのちょい

朝、目が覚めたら９時を回っていた。

ひい。朝ドラが終わっているではないか。

毎晩帰りが遅いとはいえ、

７時前には起きて、余裕かましてコーヒーなんぞ淹れて、

何だったら原稿をちょちょいのちょいで書いて、

「おかえりモネ」をゆっくり見るはずだったのに。

録画を見るのは夜かな、と。それまでネタバレしちゃダメよ、

と誰に言ってるのだ、自分。

慌てて身支度して、家を出る。

電車でスマホを開き、LINEを見たら、

「Happy Birthday」と。そうだった。

またひとつ大人になってしまったのだ。

大人の階段を一歩一歩のぼっていたはずが、

いつのまにか下り階段となり、さらにすぐ下が

崖っぷちになっていると気づいて幾年月。