Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

ミノタケ入りの焼きそば

2019年11月11日 | いやはやなんとも

「おお。寒い寒い〜」

「ほんと寒いわねえ。でもなんであんた、ニヤけてるの?」

「え? 俺、ニヤけてるかな?」

「すっごいニヤニヤしてるわよ。鏡見てごらんなさいよ」

「ああ。ホントだ。へへ」

「なにがへへ、よ。気持ち悪いわねえ。まったく」

「いやあ、もうすぐ冬だな、って」

「そりゃあそうでしょ」

「冬が終わると春だな」

「なに当たり前なこと言ってるのよ」

「いや、桜の季節だなって」

「桜? ああ。またアレが届くのかしら」

「へへ。そうだよ、アレだよアレ」

「ぎょうぎょうしい封書で来るのよねえ」

「楽しみだなあ。だって至れり尽くせりじゃんか」

「でもダメよ。来年は行っちゃダメ」

「え、なんで? 楽しみにしてるんだよ。お前だって

 さんざん飲み食いしたくせに」

「あれは…出されたから食べただけよ…」

「それにしては、いかにも高級そうなカニとか、

 ローストビーフとか寿司とか、そんなのばっかり食ってたじゃんか」

「そうだったかしら。普段食べてないからね。そもそもカニなんか

 いっぺんもあんたに食わせてもらってないし」

「まあまあ。だから楽しみにしてるんじゃんか。

 前日から高級ホテルに泊まらせてくれるしなあ。

 豪勢なパーティもやってくれるし、またいい酒が出るんだよ。へへ」

「だから、そうやってニヤけたらダメだってば! 

 いま、風当たりが強いんだから」

「そうなの?」

「そうよ。国会中継見てないの?」

「見てない」

「だからあんたはボンクラなのよ。やばいんだから。税金使って

 後援者に大盤振る舞いしてるって」

「だってさあ、俺の清き一票を入れるわけだから、

 ちょっとぐらい飲み食いさせてもらうぐらいいいじゃんか」

「ダメなの。あんた、捕まるわよ」

「ええっ、捕まえるなら俺じゃなくてあの坊ちゃんを捕まえようよ。

 あの坊ちゃん、他にも税金、アホみたいに使いまくってるんだから」

「だからいろいろやばいのよ。それとあんた、男のくせにお喋りなんだから、

 ブログとかツイッターにも招待されたこと書いてたじゃない」

「えっ。確かに書いたけどさ。いや〜自慢になっちゃったかなあ。へへ」

「なにが、へへ、よ。接待されたからあの坊ちゃんに票を入れたって

 疑われても仕方ないじゃないの」

「そんなこと言われても」

「だから来年は行っちゃダメ」

「ええ〜それはないよ〜」

「お調子者のあんたが行ったらまた自慢するじゃない。

 それでまたブログとかツイッターに書きまくったら、

 マスコミの餌食になっちゃうわよ」

「よし、わかった。金輪際ブログにもツイッターにも書かない。

 こっそり行って、こっそり食って呑むってのはどう?」

「それもダメ。あんたのことだから、きっと現地で記者につかまって

 あることないことベラベラ喋るにちがいないわ。

 こんなに美味しいものをいただいて、しかもお土産までいただいて、

 ●●先生のおかげです。へへへ、とかなんとか」

「わかったわかった。喋らないからさ。寿司を食いまくって

 口がお留守にならないようにするからさ。行っていい?」

「寿司なんてそこの横丁の回転寿司にでも行きなさいよ」

「ええ〜あそこの寿司まずいんだよ〜だってさあ、あそこのイクラって

 インチキなんだぜ。ただの味付きの赤い玉じゃんか」

「どうせ来年は箝口令が敷かれて、

 招待されたことをネットに上げちゃダメ、って言われるわよ」

「ええ〜それはつまんないなあ。いいじゃん、ゆるゆるで」

「あんたみたいなゆるゆるな男のせいで、国会で吊し上げられてるのよ」

「誰が吊し上げられてるんだ?」

「あのお坊ちゃんよ」

「別にいいじゃんか」

「そういえばそうね」

「俺は旨いものが食えれば」

「あたしも」

「じゃあやっぱり行こうぜ」

「招待されるかしら」

「たぶん。でも監視がつくかもな」

「食うだけ食って××党に入れちまえばいいのよ」

「お前も悪党だなあ。××党ってすげえ貧乏だぞ」

「××党に接待されたらきっとカップ焼きそばね」

「焼きそばかあ。まあそのあたりが身の丈に合ってるかなあ」

「捕まっても微罪で済むかしらね」

 

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« さりげない寂寞 | トップ | Need Relating Not Solitude »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

いやはやなんとも」カテゴリの最新記事