崔洋一「ラスト・ショー」@テアトル新宿に行く。
最近、がんを患ったことを公表した崔監督が、
自身の監督作の上映とともにおこなうトークイベント。
その上映作が「優作について私が知っている二・三の事柄」と、
「松田優作・メモリアル・ライブ」という、
崔監督が手掛けたドキュメンタリーの二本立て。
「優作について私が知っている二・三の事柄」は、
桃井かおりや水谷豊など、
優作と縁やゆかりの深い人たちへの
インタビューで構成されたドキュメンタリー。
複数の人々の視点から語られる言葉で
松田優作の人物像が浮き彫りになっていく。
梅林茂が語るミュージシャンとしての優作。
フォークソングから始まって、ロック、ブルース、
そしてニューウェイヴ系と、
音楽性が変わっていったくだりはとても興味深い。
優作の葬儀で、彼の骨をみんなで
分けて食べたと語る桃井かおりや、
水谷豊がランちゃんを伴い、
がんで闘病中の優作を見舞い、
みんなでフルーツを食べたという
エピソードの数々は哀しくて、重い。
そして「松田優作・メモリアル・ライブ」は、
優作の一周忌に
池袋サンシャイン劇場で行われたライブの模様を
余すところなく記録したドキュメンタリー。
水谷豊を狂言回しに、内田裕也や宇崎竜童
シーナ&鮎川誠、世良公則、新井英一、BOROら、
もちろん桃井かおりや原田芳雄も登場し、
優作の曲を演奏し、歌うワンナイトショー。
たった1台のカメラで撮られた映像なのに、
見事なグルーブ感というか躍動感というか。
崔監督の代表作に挙げてもいいぐらいだ。
この2本はDVD販売されていて、
そのうち買うつもりでいたけれど、
おっきなスクリーンで見られる幸福感にひたる。
これで1500円というのは、ものすごくお得だと思います。
優作ファン、および崔監督の映画に心動かされたことのある人は、
行けるならテアトル新宿に行ってみてください。
ありがとう崔監督。お元気そうで何よりです。
そして、ありがとう優作。