桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

特別抗告書批判第二弾

2008-07-30 | Weblog
今日は弁護団会議、夜は、先般の高裁決定報告会がある。特別抗告に触れた会になるわけだが、どんな批判を聞けるのか、楽しみだ。俺の第二弾は、「自白テープ」に付いて書く。
検察は鑑定が誤りだとして、「目視して判明する部分(テープをカットしてつなげる編集をした)の鑑定が明らかに誤っているにも関わらず、目視によっては判別できない「編集痕」がある旨の鑑定結果が何故に信用できるといえるのか、ー略ー理解に苦しむところである」と言う。
何をおしゃるやら大林さん!
そう言うならば、税金をふんだんに使える検察じゃないの。いくらでも音響専門家を探せるはず。再鑑定をすればいい。デジタル映像化すれば、誰がやっても同じ結果になり、その編集痕は明白になるだろう。そして、テープのカット痕も明らかにされるに違いない。
更に「いわゆるリールテープ方式のテープレコーダーを用いていた時代に(当時、警察官深沢武が陪席していたとしても)、コンピューターによる分析によらなればば判明しないほど巧妙に、テープを途中で止め、巻き戻し、前後の話の続き具合や周囲の雑音が不自然にならないように編集しながら、かつ、その様子を桜井に知られずに行うということが果たして可能であったかを想起してみれば、中田鑑定が到底信用できないものであることが明らかである」と来た。
苦しいね大林さん!
それは無理な想定でしょ。俺は目の前で編集した、されたなんて体験はしていない。大体、悪事は秘かにやるもの。決まってる。警察は、俺の知らないところでやったのだ。
これは前に書いたが、俺は新品のテープで録音させられた。深沢武が目の前で新品のセロハンテープを切って録音器にセットしたのを覚えている。なのに、なぜか鑑定に付されたテープには三度の使用痕がある。なぜ?
二台のテープレコーダーを使い、そこで止めたり、巻き戻したり、テープカットをして、相互にやれば、カット痕は残らないよ。雑音だって、そのまま。警察には音の漏れない部屋があるでしよ。だから、新品が三度も使用痕のあるテープに変わったんじゃないの?「巧妙に」などと、難しい作業であるかのように言うが、二台の録音機を使えば容易なこと。ぜひ検察に再実験をお願いしたいものだ。
テープにある録音からは「供述内容、供述態度に不自然さは感じられず、早瀬は「誘導」等は全くすることなく、桜井に自由に供述させ、時折、「それで」などと先を促す態度に終始しており、ー略ーしたがって、桜井テープは、それ自体、桜井に対する誘導があった旨立証することができるほどの証拠価値はない」と言うけど、辛いところだね、大林さんも。
このテープ、なんのために作られたの?俺たちを犯人と証明するため、俺たちを犯人だとする証拠としてでしょ。
ならば、そこに誘導や強要などを現す音を入れるはずが無いでしよ、判ってますよね、大林さん。
そう、だからこそ、検察庁は裁判員制度になっても全面可視化に反対してる訳でしょ?、全面的に取り調べを録画したら、俺たちのようなものを犯人にすることはできなくなる。汚い取り調べができなくなる。それでは困るから、検察庁は全面的な録画を拒否している、ですよね、大林さん。
大林さん、ホントに検察庁って犯罪者集団だよね。これでいいの?これで裁判員制度で、検察は公正に正義の裁判をやれるつもり?

今日の会議の件などは、また書くとして、特別抗告書は、俺にすれば汚い検察庁の姿が溢れてるだけとしか思えないが、これでも裁判村では通じる、つまりテープを改ざんしようが、捜査報告書を差し替えようが、最高裁によって検察は正しいとなる力があるんだと聞いて呆れている。
だから、検察庁は特別抗告したらしい、最高裁判所なら勝てると信じて。
皆さん、皆さんが知るよりも裁判って、馬鹿げた仕組みかも知れませんよ、日本では。
来年からは、あなたが俺を裁く。明日からも特別抗告書批判を書きます。自分が裁判員になったつもりで読んで下さい。

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