桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

毎朝

2011-04-15 | Weblog
被災地からのニュースを見るたびに泣かされる。
余りにも膨大な被害と悲しみは、どこの誰を取り上げても一つひとつに深いドラマがあり、心に響き、共鳴しての涙になる。
悲しみの癒える月日にしては、まだ過ぎた時間は短くて、まだまだ重すぎる体験の苦痛を身体にしまい込んだままの人が多い。普通の生活を取り戻したときにこそ、一人ひとりの人は、自分の喪失を痛みとして味わい、新たな痛みを感じるのだが、翻弄される人生に耐える人の姿は見るのも辛い。でも、頑張って欲しい。そんな思いの毎朝だ。