桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

クレーム

2008-09-24 | Weblog
同行した先生から、鬼岩温泉の件でクレームが入った。大事なことを忘れていると。
あの辺りの名物、名品、土産物の中に、中津川の栗キントンがある。同行の先生が買い求めたのを帰りの車中で食べたが、あっさりして質感があり、栗そのものの素朴な甘さが味わえる、なかなかのものだった。
その紹介を書き忘れた。
更に、話ではなくて、記念講演だともクレームが入った。自由法曹団岐阜支部30周年の記念講演、それが正確な名称ではある。
それに招かれたのは大変に凄い、有り難いこと、とも言う。そうだよね、本当に有り難い話だった。
でも、俺のは話、講演とは言わない。沢山の資料を準備して体系的に話した弁護人の話は講演に相応しくても、俺のは言わないから、つい、そう書いてしまった。
岐阜では弁護人の記念講演と俺の話をしたと訂正しておこう。
序でに、栗キントンは美味いよ。ぜひ皆さんも覚えておいて下さい。

北海道

2008-09-24 | Weblog
今朝の北海道は気温が低いと報道された。タートルに厚手のジャージ。東京では暑過ぎる服装だったが、北海道は予報通り。でも、この服装では、少し暑い感じだった。
まだ札幌は夏の装いの人も多いが、そんな人は肩を窄めたり、腕を抱いたり、肌寒そうにしている。気温は16度だとか。
明日、土曜日のシンポジウムの打ち合せがある他は用事無し。疲れを蓄めないように、ゆっくり休むことにする。
北海道への1時間ほどの飛行機。慣れたのか、アッという間に着いた感じだ。ジュネーブも、こうならばなぁ。

鬼岩温泉

2008-09-24 | Weblog
きっと知らない人の方が多いだろう。初めて聞いた俺も、地元のタクシーに乗って聞いたらば、今は近在の者にしか知られていないだろうとのこと。
多治見に迎えてくれた人の車で向かった温泉は、山に向かい進むと工業団地などもあり、結構車も人も多かった。鬼岩温泉は広い道路が続いたまま行くと前触れも無く道路脇に現れた。温泉街の案内にともなって入った道は、いきなり目の前に派手なラブホテルがあった。そして、擦れ違いが無理な道路を行った先に、その旅館があった。
ロビーで今日の参加者と挨拶したり、話したりした後、支部総会から布川の話になった。
同行した若き女性弁護士は、新幹線内でリハーサルだと、資料を括って話していた。たどたどしいと言うか覚束ないと言うか、口が巧くて歌も上手いど自称する俺からすれば、かなり不安を感じるモノだったが、本番はバッチリ。さすがだった。同業者を相手で緊張したらしいが、一生懸命さも伝わり、長い闘いの経過を上手く取捨選択した内容で良かった。俺は、少し時間が短かったが、まあそれなりに。
その後、支部の話し合いの席は遠慮してロビーで懇親会を待っていたが、旅館を探索して驚いた。飛騨木曽川国定公園になっているらしく、源流に近い木曽川なのか、激しい渓流音の川を跨いで旅館の渡り廊下があり、両岸に沿って離れみたいに宿が作られていた。もう薄暗くて携帯カメラでは写真を撮れなかったが、露天風呂や読書室など、どこも自然の空気に満ちていた。渓流音を聞くだけで癒される思いになり、宿泊出来ないのを同行者と嘆いたが、その後の懇親会が、また残念!帰りの電車まで、僅か20分くらいしかなくて上手い料理を食べきれず、あの飛騨牛の後にどんな料理が出たろうかと、後ろ髪が引かれた。持っていった書籍やCDなどを紹介する時間も持参したカラオケで唄う時間も無かった。「最高裁で勝利したら、今度は、ゆっくり来てもらえるように、また呼びます」と言って貰えたので、その日を楽しみにしよう。
同行の先生はキリスト者で、彼女の望みに付き合って行った多治見の修道院も良かった。木造の礼拝堂には祈りの清潔感が溢れ、マリア像に祈る彼女の姿には、実に清らかな美しさがあった。
北海道行きをずらしての岐阜だったが、そうした価値のある1日だった。