桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

裁判員制度集会

2008-09-29 | Weblog
昨日は集会だった。
東京から江川紹子さん、北海道大学の白取祐司教授。それに俺とコーディネーターの川上有弁護士。
江川さんは延期論者で、白取教授は、どちらかと言えば、やってみよう派。俺は、やるべき派だったかな。約2時間半。裁判員制度にある問題点を含めて議論を重ねた。江川さんは、死刑判決に係わる一般人の精神的な負担を主点に、更に犯罪者の罪を犯すに至る経過など、事件の背景や本質が現れない拙速裁判になる恐れを加えての延期論だと言われた。俺は、冤罪者として、公判前整理手続きなど、危ういやり方だが、一般人の当たり前の感覚、例えば税金を使って集めた証拠を検察官が独占し、しかも弁護人に見せない、法廷にも裁判員にも見せないのは、どう考えてもおかしいなど、必ず当たり前が当たり前に公開されるようになり、改善されるだろう必然を確信しての賛成を語った。ただ犯罪被害者の言葉は、誰の言葉をも撥ね除ける力があるように、冤罪者の言葉として、余り強くは語らなかった。