桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

お盆休み

2008-08-16 | Weblog
ブログも休みに入り、何日か過ぎた。
オリンピックを見ることが多いが、日本は健闘かな?勝ち負けは時の運と言うが、負けての涙、勝っての涙、どっちも胸に届く。
1996年、オリンピックはアトランタだった。
その7月、俺は仮釈放の面接があり(受刑者は仮釈放前に、必ず更生保護委員会の面接を受けて、審査される)、社会に帰れると判った。面接後、親戚の娘に「自分を褒めてやりたい思いだ」と手紙を書いた。その何日後だったか、マラソンの有森さんが「自分で自分を褒めて上げたい」と名言を語った。命を削る思いの時を重ねた者は、同じ思いになるのだなと感じたことがあった。
あれから三度のオリンピックでは、沢山の感動があり、俺たちも再審裁判に大きく前進した。しかし、スポーツはいい。フェアー精神が根底に無ければ、どんな競技も成立しないし、感動も生まれない。
日本では、裁判はアンフェアーが基本。証拠を隠しても改ざんしても、何も問題とされないし、証拠を改ざんしても隠しても、それが警察や検察によって為される限り、裁判として成立する。
オリンピック選手たちの爪の垢を飲ませなければならない連中、警察や検察など多すぎるね。