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普通の生活の中での、思いついたこと、考えたこと。何かを表現したい、書いておきたいと思った時に、ココで発散しています。

自分の心に嘘はつけない。

2020-06-17 12:42:22 | ひとりごと。
学生時代のこと☆

ある面接会場で
最終面接で、私ともう一人の女の子が残っていた。
面接官からの質問
「最近読んだ本はなんですか」。

まず私から
「魯迅の『阿Q正伝』です。」   阿Q正伝(あきゅうせいでん)
答えた直後、しーん、としてしまった。面接官が一瞬固まった。
「あれ?」と思った。

面接官は、もう一人の子にも聞いた。
「あなたは、何かある?」
その子は答えた。
「はい、ええっと、小森のおばちゃまの~、映画の~、本なんですけどぉ~~」
すぐ会話が弾んでいた。
「映画とか、好きなの?」「はい、好きです」「どんなの見るの?」「ええっと、いろんなのです。」「ははは。いろんなの、ね」

私はこのやり取りを聞きながら
「自分、落ちたな」と思った。

結果、その子が選ばれた。

・・・この仕事をとれたらいいなとも思ったし 他の答え方をすれば結果は違ったかもしれないが
「窓際のトットちゃん」ならどうだっただろう。
もう一人の子は 場を読みドンピシャの答えを出してきたな、とも思った。
みんな、こういう場合に備えて、いくつかネタは持っているものだ。状況や相手によって、変えていく。
また、それができるのが仕事につながる、ということだ。

天の声:
「固っ苦しい答えは受けない!ちょっと引いて答えておかないと!」

しかし、魯迅は好きな作家でもあったし(魯迅:ろじん 「故郷」という作品は、中学3年用国語教科書の5社すべてに採用されており、親しまれている。 )
事実、最近読んだ本には違いないので、嘘をつく必要もないと思った。
「はじめ地上に道はない。多くの人が歩くから、それが道になるのだ」魯迅の、この言葉も好きだ。


「状況を見て答える」「相手の要望を察する」など☆
コミュニケーションの場では大事なこと、とされるが
いかなる場合においても、最も大事にすべきは
自分の魂、自分の信条だ。


上記の「面接」は何かというと
郵政省の夏のポスターのオーディションだった。たぶん、暑中お見舞いか、郵便局のお中元とかの宣伝ポスターだった気がする。
・・・その年の夏になって、郵便局へはがきを買いに行ったら「小森のおばちゃま」を出してきた子の笑顔がポスターになっていた。
まあいいや、と思ってはがきを買って、また自転車に乗って帰ってきた。
その夏は、同じく魯迅の「狂人日記」も読んだ。
自分の心に嘘はつけない。



(^.^)/~~~
コメント (2)
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