母とは仲が悪いわけではないが、このところ彼女の存在を重く感じている。自分でも驚いているし相手にはこの気持ちは通じてはいないだろう。いつからなのか、分からないし分かろうともしていなかったがここに来てはっきりと感じる。親子だから相手を思いやるのは当たり前、の環境で育ったせいか親を見捨てられはしないが自分の事は自分でやって、との思いも強い。育てられた恩があるからと老いた親の面倒をみるのは当たり前、が常識なのかも知れないが今の私には受け入れ難い。自分自身も老いて来てこれからの自分を考えた時、母の面倒まではとてもじゃないがみれらないとの思いが強い。あちらもこちらに全面的に頼っているわけじゃないがいつ倒れてもおかしくない年齢なので、それに対する危機感が常にある。似通った状況或いはそれ以上に大変な状況で暮らしている同年代はいくらでもいるだろう。我が身の考えの甘さも十分に理解しているつもり。こんな冷酷な考えを持ってしまうのはいけない事なのか。元気な間は独り暮らしを続ける、と言い張る母。でもそれが出来なくなった時にはどうしようと思っているのか。考えているのか、いないのか。娘がいる事でそこに甘えはないのか。子どもがいなかったらもっと手っ取り早く住環境を整えたのではないか。高齢者に強くものを言うのも気の毒に思え、対すると何も言えない。そんな自分も腹が立つしストレスがたまり気分は最悪。