映画をしばらく前に観た。なかなか面白いデキだったので原作本を読んでいる。これがまた・・・・。表現が難しいのだがよくデキている。こんな世界があるのか、こんな生き方もあるのかと驚かされる。実際にはそんな場所はないのかもしれないが彼女の作品中では、それらが生き生きとしている。いかにも現実かのような錯覚に陥ったりもして。映画観賞後に本を読むと、演じていた人々が脳裏にあるのでどうしても想像がその域を出ない。それが良いのか悪いのかは別にして、脳裏の記憶を消したくもなる。けれどキャスティングも実に上手かったなと思う。父役の浅野忠信さんと娘役の二階堂ふみさん。それと案外重要人物の殺された老人・大塩役・藤竜也さんは適役だった。彼ら以外の配役は考えられないくらい。映画公開直後に翻訳家兼児童文学研究家の金原端人さんが映画と本、両方の楽しみ方を新聞に載せていらした。それを参考にしたわけではないがどちらもにハマッたようではある。