スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

~Remember セイントメモリー~サンタアニタトロフィー&第二部定理四三備考

2024-08-01 19:12:19 | 地方競馬
 昨晩の第45回サンタアニタトロフィー
 逃げたのはカラフルキューブで向正面に入るあたりでのリードは2馬身。2番手はオメガレインボーで3番手はエスポワールガイとラストストーリーとプリンスリターンの3頭。3馬身差でリコーシーウルフ。7番手はハデスキーパー。8番手にデュードヴァンとボイラーハウス。10番手にイグザルト。4馬身差でスナークダヴィンチ。2馬身差でブラックパンサー。2馬身差でアポロビビ。最後尾にマースインディと縦長の隊列。前半の800mは48秒6の超ハイペース。
 3コーナーではカラフルキューブとオメガレインボーが抜け出し,4馬身差でエスポワールガイとハデスキーパー。さらに外を回ってデュードヴァンの追い上げ。直線に入るとオメガレインボーがカラフルキューブの前に出て先頭。大外から追い上げてきたデュードヴァンがオメガレインボーを差して先頭に立つと,最内からイグザルトが追い込んできて,オメガレインボーを差して2番手。内と外が大きく離れての優勝争いでしたが,イグザルトはデュードヴァンには届かず,優勝はデュードヴァン。イグザルトが1馬身4分の3差で2着。早め先頭のオメガレインボーが1馬身半差で2着。
 優勝したデュードヴァン川崎マイラーズ以来の勝利で南関東重賞2勝目。ここはエスポワールガイとともに能力上位の存在。鮮やかな勝ち方になりましたが,これは展開によるところが大きかったものと思います。やはり末脚を生かすレースの方が能力も発揮しやすいのでしょう。Dieu du Vinはフランス語で酒の神。
 騎乗した大井の御神本訓史騎手は川崎マイラーズ以来の南関東重賞70勝目。サンタアニタトロフィーは初勝利。管理している大井の坂井英光調教師は南関東重賞6勝目。第44回からの連覇でサンタアニタトロフィー2勝目。

 スピノザの哲学では.第五部定理四二にみられるvirtusと至福beatitudoとの間にあるような構造的な関係が,ほかの場面でもみられます。國分は『スピノザの方法』でスピノザの方法論を研究していますが.スピノザの哲学における真理veritasを獲得する方法methodusというのは,まさにこのような構造であるといえるでしょう。僕たちは真理を獲得する前には,どのようにすれば真理を獲得するのかということを知ることはできず,真理を獲得してしまえばそれと同時にそれを獲得する方法も同時に知ることができることになっています。したがって,もしも僕たちは真理を獲得すれば真理を獲得する方法を知ることができるという命題を立てたとすれば,この命題は真理そのものとそれを獲得する方法の関係というものを,肯定的な形式で規定しているといえますが,この命題は,それ自体が命題の内容には届かない,あるいは同じことですが,真理を獲得する方法がいかなるものであるのかということを教えない,というか教えることはできないということを自ら示してしまっているという点で,第五部定理四二の命題と同じ構造を有しているといえるでしょう。この定理Propositioもまた,至福の何たるかを僕たちに教えることはできないような命題となっているからです。
                    
 國分が同様の例として示しているのはこれとは別の部分で,第二部定理四三備考における以下の一文です。
 「実に,光が光自身と闇とを顕わすように,真理は真理自身と虚偽との規範である」。
 これはいわゆる真理の規範に関連する事柄であって,この一文が意味するところは,真理の規範は真理それ自体であるということです。したがって僕たちは,真理の規範というのを前もって知り,その規範に沿って真理と虚偽falsitasとを分類することはできません。真理それ自体が真理の規範であるというのは,真理の規範を獲得するために真理を前もって知っていなければならず,かつ真理を知ってしまいさえすれば,真理の規範を獲得することができるということだからです。これはちょうど,真理を獲得する方法を獲得するためには,前もって真理を知っていなければならないというのと完全に同じ構造にあるということが容易に理解できるでしょう。
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